内容説明
文豪が長年の経験から割り出した、文章を書くときの心得と、その技術を惜しみなく披露した「文章読本」、戦国時代に題材をとった「聞書抄」、猫に嫉妬する妻と元妻、そして女より猫がかわいくてたまらない男が繰り広げる心理コメディの傑作「猫と庄造と二人のをんな」ほか、昭和十年前後の作品を収載する。
目次
『文章読本』
『聞書抄』
『猫と庄造と二人のをんな』
『初昔 きのふけふ』
単行本未収作品 木影の露の記
雑纂(『文章読本』発売遅延に就いて;作者の言葉(「聞書抄」)
職業として見た文学について
東京にて
映画への感想 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
訪問者
5
「文書読本」、「聞書妙」、「猫と庄造と二人のをんな」と谷崎潤一郎先生の傑作が続き、次巻はいよいよ「細雪」である。 2019/08/14
keito
1
猫を取り巻く夫、元妻、今妻の話。持参金のために古女房を捨てさせて新しい嫁をとらせるだなんてなんて姑だ、ひどいわーそもそもちゃんと働くように息子をなんとかするほうが先では?という話より猫ですね、猫。猫は喋らないから尚更こちらがいいように想像し心配しちゃうんだよね、わかるなあ、対峙すれば虜になるよね。猫、どんだけ好きなんだ、わかるー2019/08/27
MatsumotoShuji
0
いろんなことにだらしのないダメなおっさんが(まだ三十前だけど)、猫が気になって気になって、阪神芦屋から芦屋川沿いに二号線まで北に上がって、業平橋を渡って西に向かって森市場、小路の停留所を越えて阪急の六甲登山口まで自転車で行くというお話。読むしかないでしょ。2017/03/11
aki
0
本書の「文章読本」を読んだ。昭和9年の文章だが、すらすら読めて驚いた。文豪ってすごい。 よい表現というのは、実用性が備わってこそ発揮される。無用な飾り付けはせず、本当に必要な言葉を吟味するようにしたい。2020/12/20
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