出版社内容情報
ルネサンスからロココにいたる西欧絵画を集大成。原画の色調はもとより徴妙なニュアンスをも忠実に再現。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
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第7巻はデューラーである。巻頭からの3点は自画像。最初のものが1493年のもの。デューラー22歳。以下27歳、29歳と続く。これらを見ると彼が肖像画家として傑出していたことはもちろんだが、その自意識のあり様に思いがいたる。1471年に生まれ、1528年まで、すなわちルネサンスのまさに最盛期に生きた美丈夫のデューラーにとって自己や自我とはいかなるものであったのか。また、これ以下の肖像画群もいずれも極めて個性的であり、固定化された美の理想といったものを遥かに突き抜けている。2021/10/16