感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
25
資本論の第3巻(部)部分はマルクスの草稿をもとにエンゲルスが編集したということでマルクス自身が書いた1、2巻部分よりは読みやすい。ただ、1、2巻が勢いに任せて試行錯誤しながら書きながらもなんだかスケールの大きさを感じたが、3巻は整理した分だけスケールダウンしたような印象がある。この草稿部分も不十分なようで尻切れトンボで終わるし、一部解読できなかったと白状している部分や話の繋がりがよく分からないところもあってエンゲルスが書物としてまとめるのに苦労した跡が翻訳でも感じる。2022/01/07
Caribou
0
本書は『資本論』第三部の抄訳。第二部で資本の回転の計算で散々悩まされた後、第三部に辿り着くと、急に第一部に近くなった感じがした。第二部は飛ばしても良かったの?(でも第49章で立ち戻る)第一部で定義された剰余価値は利潤に変わり、競争によって平均化される。平均利潤はさらに(企業者利得+利子)と地代に分かれる。差額地代を抜けて、第七編はおそらく核心。興奮した。「三位一体」の章は、不破(2004)に従い断片IとIIの位置を変えて読む。資本主義的生産様式を可能ならしめる階級の成立についての章で絶筆になったのは残念!2021/05/27
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