感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
25
ソ連などの社会主義国の本やたまに出てくる資本論をテーマにした本への対策のために読んでみました。内容的には副題の『経済学批判』の方がしっくり来るかなという印象。ただ、経済学批判といっても古典派経済学の話だから現代の経済学とも違うのでまずは当時の経済学を思い浮かべてから読まないといけないので少し疲れる(現代の経済学の知識を駆使して読むとマルクスがなんで遠回しで疑問が残る理屈を頑張って書いているのか困惑してしまう)。資本論をベースに社会主義国の経済モデルが形成されていっただろうから要点だけでも把握しておきたい。2021/11/28
student_d
0
マルクスが実際に書いたのは、資本論一巻に当たる部分で、2・3巻は、マルクス没後、エンゼルスが草稿をもとにまとめたものであるそうだ。この本の半分が1巻である。この本で、「わかり易く、丁寧な本であるほど、見た目には分厚い」ということを感じた。麦、リンネルといった豊富な具体例で、説明していく。分かりやすい。この本は、本屋の注文で、新品として去年の6月頃に買った。10年前に絶版になっていて、在庫希少だが、今だったらまだ間に合うかもしれない。またこの本は、マルクスの資本論の内容の何編かを読者のために省いている。2012/01/02
Caribou
0
岩波の向坂訳よりも格段に読み易い。それでも第二部は難解だったので、不破哲三の解説本を片手に読んだ。不破氏によると、第二部のクライマックスは、恐慌論であった筈なのに、そこに至る前にマルクスは亡くなった。そう云われると全体の流れが見えてくる。市場に投入する流動資本を初期と追加に分ける(17章第1節)のは、資本家はいつ次の生産のための資本を市場から回収できるのか研究したかったから。労働者が作る剰余価値分のカネや、再生産が滞りなく進むための資金はどこから来るのか、を議論する。拡大再生産(21章)の連立表式は圧巻!2021/04/03
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