出版社内容情報
彼が幕府を開いていたら、のちの「戦国の世」は訪れなかったかもしれない。
源頼朝の好敵手かつ優れた軍略家として大河ドラマでも人気――悲運の義将・木曾義仲の鮮烈な31年を描いた、第11回野村胡堂文学賞受賞作。
平安末期。12歳の少年・駒王丸は、信濃国木曽の武士・中原兼遠の養子として、自然の中でのびのびと育つ。彼は父と母の名も自分が何者なのかも、いまだ知らずにいた。
ある日、駒王丸はささいなきっかけから、同じく信濃の武士の子・根井六郎と喧嘩になる。だが、同等の家格であるにもかかわらず、六郎と根井家当主が後日謝罪に訪れる。二人は畏れ多そうに深々と頭を下げて言う。
「駒王丸殿はいずれ、信濃を束ねる御大将となられる御方」
初めて知る実父の存在、自らの壮絶な生い立ち。駒王丸、のちの木曾義仲の波乱の生涯が始まろうとしていた。
類い希なる軍略で平家を破り、男女貴賤分け隔てない登用で源頼朝・義経より早く時代を切り拓いた源氏の嫡流。「朝日将軍」義仲の波瀾万丈な生涯を描いた傑作歴史巨編。
「彼の一生は失敗の一生也。彼の歴史は蹉跌の歴史也。彼の一代は薄幸の一代也。然れども彼の生涯は男らしき生涯也」――芥川龍之介(「木曾義仲論」より)
【目次】
序 章 法師
第一章 駒王
第二章 巴
第三章 戦雲
第四章 決起
第五章 源氏
第六章 前夜
第七章 死戦
第八章 魔都
第九章 落日
第十章 残照
終 章 余光
【目次】
内容説明
父の名も知らぬ少年は、信濃の豪族の養子としてのびのび育つ。彼の亡き父は、実は、源氏の棟梁・為義の次男だ。少年は硬骨漢・木曾義仲となり、彼の下に、女武者の巴、女軍師の葵ら個性的な面々が集う。戦陣を駆け、横暴な平家の打倒を目指す義仲だが…。源頼朝に先んじて平家を破りし「朝日将軍」義仲の生涯を描いた、野村胡堂文学賞受賞作。
著者等紹介
天野純希[アマノスミキ]
1979年生まれ、愛知県名古屋市出身。愛知大学文学部史学科卒業後、2007年に「桃山ビート・トライブ」で第二〇回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。13年に『破天の剣』で第一九回中山義秀文学賞、19年に『雑賀のいくさ姫』で第八回日本歴史時代作家協会賞作品賞、23年に本作で第一一回野村胡堂文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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