出版社内容情報
昭和11年夏。新聞社の飛行士・鷲尾順之介、満州国奉天の町で、謎めいた美女・宋麗林の命を助けた。
一方、関東軍参謀本部の梶清剛大尉たちは極秘計画を進めていた。
そして、運命の糸が絡み始める――。
行方不明機を発見した順之介は、突如現れた梶に銃を突きつけられ、内蒙古から「荷物」を空輸しろと命令される。
そこには麗林の姿が……。航空冒険小説の傑作。
【目次】
内容説明
昭和十一年夏。新聞社の飛行士・鷲尾順之介は、満洲国奉天の町で美しい歌姫・宋麗琳の命を助けた。一方、関東軍の梶清剛大尉たちは極秘計画を進めていた―。ある日、飛行場で行方不明機を発見した順之介は、突如現れた梶に銃を突きつけられ、内モンゴルから「荷物」の空輸を命令されてしまう。そして、そこには麗琳の姿が…。傑作航空冒険小説。
著者等紹介
新野剛志[シンノタケシ]
1965年、東京都生まれ。立教大学卒業。旅行会社勤務などを経て99年『八月のマルクス』で第四五回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。以降ミステリーを中心に巧みな人物造形と心理描写で人気を博する。2008年、『あぽやん』が第一三九回直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ryo0809
3
満州事変以降の中国大陸での混沌とした状勢を背景に、民間の航空飛行士が活躍する姿を描いた作品。王道の航空小説との触れ込みだが、航空シーンは多くない。多くの紙幅は陸上での冒険譚に費やされる。満州国だけでなく、蒙古やチベット、中国国軍や国民党軍閥、ラマ教、関東軍の暗躍など、混み入った複雑なストーリーで、とても理解が及ばない。冒険活劇ならば、もう少し単純にできなかったものか。詰め込み過ぎだろう。当時の航空機の性能や図は興味深かった。2025/07/24
改造
0
他の方の感想にもあるように冒険小説としては構成、流れが複雑で読み進めるのもちょっと大変だったけど、読後感は爽やかだった。 最後、麗琳(と思しき女性)との会話をもうちょっと聞きたかったなぁ。2025/08/14
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- 和書
- 最後の竜殺し 竹書房文庫