出版社内容情報
春さんが、帰ってこない――。
深夜一時半。
最愛の夫の帰りを待つ三津子。無理な残業をする彼を心配する彼女の心は、決して夫には届かない。
その想いを記した日記は、やがて幻聴、幻覚、幻影、幻想に飲まれていく。そして迎える《おしまいの日》に三津子は……。
春さんは、まだ、帰ってこない――。
正気と狂気の狭間を描く、サイコホラーの傑作!
【目次】
内容説明
春さんが、帰ってこない―。深夜一時半。最愛の夫の帰りを待つ三津子。無理な残業をする彼を心配する彼女の心は、決して夫には届かない。その想いを記した日記は、やがて幻聴、幻覚、幻影、幻想に呑まれていく。そして迎える《おしまいの日》に三津子は…。春さんは、まだ、帰ってこない―。正気と狂気の狭間を描く、サイコホラーの傑作!
著者等紹介
新井素子[アライモトコ]
1960年東京都生まれ。立教大学独文科卒業。高校時代に書いた『あたしの中の…』が第一回奇想天外SF新人賞佳作となり、デビュー。81年『グリーン・レクイエム』、82年『ネプチューン』で連続して星雲賞を受賞、99年『チグリスとユーフラテス』で日本SF大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Ayah Book
15
新装版として新発売ですが、92年の作品です。サイコホラー。新井素子さんといえば、私が子供の頃大人気でした。懐かしさもあって読んでみたのですが、時代の空気感とかも感じて面白かった。内容はまぁ、大体予想がつくかなと思いながら読んでいたのですが、単純に夫への執着からああなってしまったと思っていたので、主人公の最後の行動の本当の理由が。。。結構驚きました。ミステリとしても中々良いです。皮肉な終わり方も結構酷くていいですね。サクッと読めるけど、考えさせられる。2025/06/26
まさ☆( ^ω^ )♬
9
この話、サイコホラーという枠に収めるには無理があるのではないかな。90年代頃の時代背景では、単なる狂った人みたいな感覚でホラー的な印象があったかと思う。しかし、心の病に対する理解が進んだ現代においては特別な事ではなく、いつでも起こり得る話かと思った。相手への愛情が過剰過ぎて精神のバランスを崩してしまった夫婦の悲哀の物語という印象。他人の家庭に図々しく踏み込んできて、クソみたいな正義感を振りかざし、責任を取らない久美の様な人間の方がおかしいし怖い。何ならこいつが一番の悪なのだ。この本はホラーではない。2025/07/30
ふふ
7
新井素子さん 初めて読みました。 文章が独特でどうにも馴染めず なんというか台本を読んでいるような気分になってしまい… トラウマ級ホラー傑作と言われても… という感想しか持てませんでした2025/09/23
忍
6
サイコホラーというジャンルを読んだのは始めてかもしれない。精神状態の移り変わりが本当に怖かったし、ホラーと同じようだった。ラストは予想と違うところもあったが、忠春のほうは予想通りだった。2025/09/13
きょん
5
これは帯にあるようなサイコホラーなのか?不安神経症を拡大解釈した感じか。登場した幻猫の意味は?いろいろともっと壮大な展開になりそうで、結局ならないところが、新井素子さんでした。2025/07/30
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