出版社内容情報
フィクションとは、はじめ私が考えていたような、作者の勝手気ままによって、どのようにもなるというものではなく、むしろ、ある必然の動きをもって作者に迫ってくるものだ、ということができます。
フィクションとは、全体の真実を、生きた形で表わすための、必要な新しいパースペクティヴなのです――作家志望者に向けた講座(「言葉の箱」)、フィクション論から自作歴史小説での史料活用法まで。
貧血化し機能化する散文に対する、豊饒な文学世界の実現へと誘う創作論集。
〈あとがき〉辻佐保子〈解説〉中条省平
(目次より)
言葉の箱
Ⅰ 小説の魅力
Ⅱ 小説における言葉
Ⅲ 小説とは何か
フィクションの必然性
「語り」と小説の間
小説家への道
小説家としての生き方
なぜ歴史を題材にするか
『春の戴冠』をめぐって
歴史小説を書く姿勢
『言葉の箱』あとがきほか
辻佐保子
あとがきにかえて――記憶と忘却のあいだに
文庫版へのあとがき
中条省平
解説
内容説明
直観的に掴んだ全体の真実を生きた形のまま定着するために、小説家は、フィクションというものを使うのです―作家志望者に向けた講座(「言葉の箱」)、フィクション論から自作歴史小説での史料活用法まで。貧血化し機能化する散文に対する、豊饒な文学世界の実現へと誘う創作講義。文庫オリジナル。
目次
言葉の箱(小説の魅力;小説における言葉;小説とは何か)
フィクションの必然性(「語り」と小説の間;小説家への道;小説家としての生き方)
なぜ歴史を題材にするのか(『春の戴冠』をめぐって;歴史小説を書く姿勢)
著者等紹介
辻邦生[ツジクニオ]
1925(大正14)年、東京生まれ。東京大学仏文科卒業。63年「廻廊にて」で第四回近代文学賞、68年『安土往還記』で芸術選奨新人賞、72年『背教者ユリアヌス』で第一四回毎日芸術賞、95年『西行花伝』で第三一回谷崎潤一郎賞受賞。99(平成11)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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