中公文庫<br> 島本理生と読む田辺聖子―掌の読書会

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中公文庫
島本理生と読む田辺聖子―掌の読書会

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122076303
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

「感傷旅行」で芥川賞を受賞して以来、四十余年にわたって恋愛小説の名手として数多くの読者を虜にしてきた田辺聖子。
数百もの作品群の中から、時を経てなお色褪せない短編とエッセイを、作家・島本理生が選ぶ。
女の人生における様々な局面、一期一会の瞬間に生じる心の機微を色鮮やかに描き出した、今こそ読んでほしい贅沢な傑作選。

内容説明

「感傷旅行」で芥川賞を受賞して以来、長きにわたって恋愛小説の名手として数多くの読者を虜にしてきた田辺聖子。数百もの作品群の中から、時を経てなお色褪せない短篇とエッセイを、作家・島本理生が選ぶ。女の人生における様々な局面、一期一会の瞬間に生じる心の機微を色鮮やかに描き出した、今こそ読んでほしい贅沢な傑作選。

著者等紹介

田辺聖子[タナベセイコ]
1928年、大阪生まれ。樟蔭女専国文科卒。63年、『感傷旅行(センチメンタル・ジャーニイ)』で芥川賞を受賞、88年、『花衣ぬぐやまつわる…わが愛の杉田久女』で女流文学賞、93年、『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞、94年、菊池寛賞を受賞。98年、『道頓堀の雨に別れて以来なり』で泉鏡花文学賞と読売文学賞を受賞。2008年、文化勲章受章。大阪弁で軽妙に綴る現代小説の他に、古典文学の紹介、評伝小説など、著書多数。19年6月死去

島本理生[シマモトリオ]
1983年、東京生まれ。2001年『シルエット』で第四四回群像新人文学賞優秀作、03年『リトル・バイ・リトル』で第二五回野間文芸新人賞、15年『Red』で第二一回島清恋愛文学賞、18年『ファーストラヴ』で第一五九回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

50
田辺聖子さんは好きな作家なので、改めて読み直しても色褪せない魅力があります。全ての短編とエッセイが愛おしい。読後感も爽やかで心の機微を丁寧に描いているのが良いですね。最近おせいさんの本を読んでいなかったので、改めて読みたくなりました。2025/04/22

桜もち 太郎

24
文章が弾んでいる。抑揚がある。そして何といってもわかりやすい。ホンワカしたりゾッとしたり、それでいて心に残るのだから、田辺聖子は只者ではない。短編と芥川賞の「感傷旅行」そしてエッセイが一つ。どの作品を読んでも人それぞれの人生が見えてくる。エッセイでは人間が一番力を出せるのは30代後半から40代いっぱいで、ぷつんと切れるのもその年代だという。それから何をエネルギーに生きていくのか。また短編では「人間がまともになるのは六十過ぎてからや」という。豊かな人生を歩んできた人の言葉だと思う。楽しく読めた一冊だった。2026/02/18

❁Lei❁

20
島本理生のセレクトによる田辺聖子の短編集。なんて贅沢な組み合わせ。それぞれの短編では、女性の恋愛の機微が巧みに描かれています。たとえば、結婚を目前にして昔好きだった人を思い出すとか、すごく気の合う人が既婚者だったとか。人生でたまに訪れるドラマみたいな一瞬が切り取られています。全体的に昭和の古臭さはあれど、恋に落ちる場面の演出はさすがにうまく、「あ〜それは好きになっちゃうな」と思いながら読みました。どんなシリアスな場面でも軽やかな空気にしてくれる関西弁が、これまたよい。恋の情熱をガツンと感じる一冊でした。2025/06/06

練りようかん

18
六短編とエッセイを収録。田辺さんは根っから明るい人の印象が強いけれど、真逆のそしてもしかしたら嫌悪を抱いているかもしれないタイプを主人公にしたミステリー作品もあって発見が楽しい。結婚式の最中に恋した男を思い出す編は点と点が繋がる納得が良くしみじみと余韻に浸った。また、島本さんが田辺さんという人間を表す言葉一つ一つに膝を打つ。本企画のきっかけになったエッセイはとても面白く、女は二種類しかいないと思っている男の再生産を指摘した上で、私は“中年男の正義の味方”と書かれていて皮肉ユーモア冷徹の展開力に魅せられた。2026/02/24

ゆずな

16
しなやかな女になりたい、と読後に思う。海が見える坂の上の教会で、晴れた結婚式の日に昔好きだった人を思う『夢煙突』。隣人の気になる女と深夜の屋台ラーメンを立ったまま啜り、星が綺麗だと夜空を見上げる『女性作家をくどく方法』。同僚をストーカーした帰り道に豚まんを買い、アパートで茶を沸かしてからそれを芥子醤油につけて頬張る『鉄の規律』。それぞれの人生の断片が季節を感じる情景や食べ物によって透き通り、彩られ、色とりどりのおはじきのようだった。エッセイ『神戸』はやたらと郷愁を誘われた。島本理生選というのがまたいい。2026/02/08

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