出版社内容情報
〈昭和・光と影〉
三十八歳で早逝したルポライターが三年間に発表した作品の中から、戦後の湿度を色濃くまとった日本人の姿を掬いとった秀作ルポルタージュを厳選。
田中首相退陣の契機となった表題作をはじめ、死と闘う自らを描いた闘病記「ガン病棟の九十九日」も収める。
内容説明
三十八歳で早逝したルポライターが書き遺した作品の中から、戦後の湿度を色濃くまとった日本人の姿を描いた秀作を厳選。田中角栄首相退陣の契機となった表題作をはじめ、死と闘う自らを描いた闘病記「ガン病棟の九十九日」、夫人の手記も収録。
目次
1(淋しき越山会の女王;チッソだけが、なぜ)
2(『同期の桜』成立考;学徒出陣後三十年)
3(司王国―飢餓時代のメルヘン;鐘の鳴る丘―二十五年めの戦災孤児;遺族の村―靖国法案と遺族たち)
4(ガン病棟の九十九日)
田中角栄研究を書いて死んでいった夫(児玉正子)
児玉隆也との最後の日曜日―『ガン病棟の九十九日』について(吉行淳之介)
著者等紹介
児玉隆也[コダマタカヤ]
1937年兵庫県生まれ。60年、早稲田大学卒業後に光文社入社。『女性自身』編集部を経て72年よりフリーに。『文藝春秋』1974年11月号に発表した表題作「淋しき越山会の女王」は田中角栄首相退陣の契機となり、文藝春秋読者賞を受賞。著書に『一銭五厘たちの横丁』(日本エッセイスト・クラブ賞受賞)などがある。1975年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
- 早稲田魂’25