出版社内容情報
石地蔵を抱き締めて涙を流す女の姿が気になって、思わず声を掛けた勘兵衛。数日後、その女おくらが勤めている料亭でほとけが出た。
元留守居役の祝いの席で、猿楽の能を披露していた亭主が、いきなり倒れたという。
おとっつあんを殺めたのは、あの女です」と亭主の娘はおくらを下手人だと主張するが……。
大好評「十手裁き」シリーズ第三作!
内容説明
石地蔵を抱き締めて涙を流す女の姿が気になって、思わず声を掛けた勘兵衛。数日後、その女おくらが勤めている料亭でほとけが出た。元留守居役の祝いの席で、猿楽の能を披露していた亭主が、いきなり倒れたという。「おとっつあんを殺めたのは、あの女です」と亭主の娘はおくらを下手人だと主張するが…。大好評「十手裁き」シリーズ第三作!
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年、新潟県生まれ。十一年の会社勤めを経て文筆の世界へ入る。江戸の情緒と人情の機微、そして花鳥風月を醸し出す筆致で、多くの読者を魅了している。「鬼役」「鬼役伝」「はぐれ又兵衛例繰控」シリーズで第十一回日本歴史時代作家協会賞「シリーズ賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
84
うぽっぽシリーズで最後の未読の本です。3つの作品が収められていてそれぞれが楽しませてくれます。表題作となっているのは、訳ありな女性の旦那が突然死んでしまいそこからむかしの話に続いていきます。また、たくさんの子持ちの浪人に絡む話はその浪人が持っている刀をめぐって事件が起きます。最後はいつも通りにうまく解決します。まだ終活指南シリーズは続きそうですね。2025/02/07
タイ子
69
「うぽっぽ同心十手裁き」シリーズ第3作。読み始めたら止まらない。「狩り蜂」はうぽっぽの旦那こと長尾勘兵衛が見た1人の女の姿。お地蔵様を抱きしめ泣いている姿が気になり声を掛ける。その後、女の勤める料亭で起こる殺人事件。そこに隠された大掛かりな御金蔵破りと女の哀しい人生。「弓箭筋の侍」が面白い。7人の子供を抱えて江戸に出てきた浪人が食い詰めているところを勘兵衛に助けられる。飢えても娘と刀は絶対売らないという父親。必死に生きる親の裏にいるあくどいヤツラ。「俺とやりあうには十年早えんだよ」いよっ!うぽっぽ旦那。2025/02/03
ぶんぶん
18
【図書館】「うぽっぽ同心裁き」の三巻目、合変わらず勘兵衛は飄々として業務をこなす。 こういう生き方に憧れる、良いですね~淡々として。 奥さんの「静」さんの描き方だけはちょっと物足りない。 「うぽっぽシリーズ」は読み続けたいものの一つです。2025/05/22