出版社内容情報
この小説は、決して過去の話などではない。
二俣事件、幸浦事件、小島事件、そして現在もなお審理が続く袴田事件――。
警察と司法が手を組んで行われた犯人捏造の実態とは?
この国の闇に踏み込む、事実に基づく衝撃作。
昭和二十五年(1950年)一月。静岡県二俣町にて一家殺害事件が発生した。のちに死刑判決が覆った日本史上初の冤罪事件・二俣事件である。捜査を取り仕切ったのは、数々の事件を解決に導き「県警の至宝」と呼ばれた刑事・赤松完治。だが彼が行っていたのは、拷問による悪質な自白強要と、司法さえ手なずけた巧妙な犯人捏造であった――。
拷問捜査を告発した現場刑事、赤松の相棒であった元刑事、昭和史に残る名弁護士・清瀬一郎。正義を信じた者たちが繋いだ、無罪判決への軌跡。
そして事件を追い続けた著者だけがたどり着いた、衝撃の結末とは――?
内容説明
昭和二十五年。静岡県二俣町にて一家殺害事件が発生した。捜査を取り仕切るのは「県警の至宝」と呼ばれた刑事・赤松完治。だが彼が実際に行っていたのは、拷問による自白強要と犯人の捏造であった。日本史上初の冤罪事件・二俣事件。長年に渡る取材の末に著者だけが辿り着いた真相とは?事実に基づく衝撃の小説。“巻末対談”清水潔×安東能明。
著者等紹介
安東能明[アンドウヨシアキ]
1956年静岡県生まれ。明治大学政経学部卒。浜松市役所勤務の傍ら、94年『死が舞い降りた』で第七回日本推理サスペンス大賞優秀賞を受賞し創作活動に入る。2000年『鬼子母神』で第一回ホラーサスペンス大賞特別賞、10年「随監」で第六三回日本推理作家協会賞・短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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