出版社内容情報
「こんなにたくさん。こっちでも買えるって言ってんのに!」
野菜、お米、緩衝材代わりの肌着や靴下、ご当地のお菓子など。昭和、平成、令和――時代は変わっても、実家から送られてくる小包の中身は変わらない!? 業者から買った野菜を「実家から」と偽る女性、父が毎年受け取っていた小包の謎、そして母から届いた最後の荷物。家族から届く様々な《想い》を、是非、開封してください。
〈解説〉岩井志麻子
内容説明
野菜、お米、緩衝材代わりの肌着や靴下、ご当地のお菓子など。昭和、平成、令和―時代は変わっても、実家から送られてくる小包の中身は変わらない!?業者から買った野菜を「実家から」と偽る女性、父が毎年受け取っていた小包の謎、そして母から届いた最後の荷物。家族から届く様々な“想い”を、是非、開封してください。
著者等紹介
原田ひ香[ハラダヒカ]
1970年神奈川県生まれ。2005年「リトルプリンセス二号」で第34回NHK創作ラジオドラマ大賞受賞。「はじまらないティータイム」で第31回すばる文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
のり
103
時代は令和になるが、昭和から中身はたいして変わっていない気がする。たぶん送る側の母親にとっては、何歳になっても子供という感覚は抜けない。受け取る側は若ければ、こんなの要らないと思う事もある。ただ、歳を重ねに連れ有難みが増す様な気がする。まさにお楽しみボックス。そして自分が送る側になれば似た様な仕様になる。そう考えると面白い。「最後の小包」が特に良かった。2025/04/28
背番号10@せばてん。
80
母娘、父子にまつわる短篇6話。本書は実は、先々週から読み始めたものですが、その直後に母の緊急入院があり、読了まで時間がかかりました。私事多忙だったこともありますが、本書の内容が記憶を揺らし、読んでは止まり、読んでは想う、コマ切れ読書になったからです。かつて、独り暮らしをしていた頃に、届いた親からの荷物。段ボールの隙間を埋める、カイロやタオルの垢抜けなさに、微苦笑と感謝が浮かんだことを思い出します。今、私の横で、大阪に住まう息子に送る荷物にビタミン剤を忍ばせる妻。大過なく、無事に、健やかなれと。 ⇒2025/09/16
はにこ
76
タイトルからして、母親の小包をディスっている本かと思ったんだけど、全然違った。むしろ送る人の愛情たっぷりの小包の話。きっと心配して色々考えてすぐ使えるもの、役に立つものって一所懸命考えているんだよね。詰めている姿想像したら泣けてくるね。短編集でどのお話も良かったけど、最後のまさおは父親だねえ。良い話だった。2025/07/01
アッシュ姉
62
母親からの小包はダサくても愛情がたくさん詰まっている。解説は岩井志麻子さん。ひ香さんとの繋がりが不思議である。2025/02/14
涼
62
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/11/post-3d461a.html 色々な「母からの小包」というより、さまざまな家族の形を描いていて、多くは娘と母親との葛藤です。2024/11/06