出版社内容情報
星子は40代のシングルマザー。職業は(あまり売れていない)小説家。
大学受験を控えた娘を見守る日々、娯楽好きの親友と楽しむカラオケやスーパー銭湯、忘れた頃に姿を見せる元夫、
そして20代の男との間には恋が芽生えて!
誰もが知っているあの歌や、たくさんの笑いをちりばめて
大人のふつうの毎日が、幸せに一歩近づく物語
内容説明
四十代、シングルマザーの星子は小説家。受験生の娘を気にかけながら、余暇には映画やカラオケと至って普通の暮らしぶり。そんな星子に新たな恋が芽生え、不思議な魅力あふれる女性になつかれたり、旧知の友の消息には不穏な変化も。身近な娯楽を謳歌して、工夫し遊び懐かしむ。笑いたっぷり、涙も少し。「大人が楽しむ」物語。
著者等紹介
長嶋有[ナガシマユウ]
1972年生まれ。2001年「サイドカーに犬」で文學界新人賞、翌年「猛スピードで母は」で芥川賞、07年の『夕子ちゃんの近道』で第一回大江健三郎賞を受賞し、16年『三の隣は五号室』で谷崎潤一郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
りつこ
29
40代シングルマザー作家の星子の日常。面白いことを探して軽やかに生きている星子が魅力的でいつまでも読んでいたくなる。受験生の娘が塾の教師と付き合っているという噂があったり、親友がSNSに不穏なつぶやきをしていたり、ものすごい年下の男が好意を見せてきたり…深刻に捉えればいくらでも深刻になれるところをふわっと受け止めて成り行きに任せる懐の広さ。でもそのせいで手遅れになったかもしれないというヒヤヒヤもありつつ。「大人は楽しくなければ。そのためには工夫しないと」は心に刻みたい言葉。2025/12/28
こうすけ
25
長嶋有、新作。シングルマザーであり小説家の善財星子の、新たな恋や受験生の娘、友人との日々。これがもう、なんとも素晴らしい。愛おしくなるキャラクターたちが最高でした。みんな、これ読んで!と言って回りたくなる小説。この人はデビュー作から枯れてないどころか、三の隣は五号室、とか、ジャージの二人、とかよりも進化している。もっと最近のを読んでみたくなった。2024/05/06
むた
14
長嶋有さんの作品を全て読んでいるわけではないのだが、自分との相性という点でこれはもう上位争いに食い込んでくるのは間違いのないところ。勝手に食い込ませて申し訳なくはあるが。日常を淡々と描いているようでいて、絶妙な心理描写が人物をリアルにイメージさせる。このお話の主人公もほんとに友達にいるような気がしてきて、実生活で起こった出来事に、あの人ならこんなふうに言うかもな、なんてことまで考えてしまう。面白いし心地良い。2024/07/06
遙
14
夜9時や10時に放送されるドラマを見終えた感覚です。40代シングルマザーで小説家の星子と、その周りの人物達の日々。親友との交流、年下男の子との恋模様、娘の変化・・・ 母親の面、女としての面、 身の回りの出来事を小説に消化しようとする小説家としての面が軽快な文面で書かれる、笑ってちょっと沁みる、大人の青春ドラマ。 無音の映画かと思いきや音声トラブルだったなんて出来事そうないけど、 身に起きたら忘れられないだろうな。 日常にドラマを見出したくなるような、楽しい作品でした。 2024/06/05
Ribes triste
11
小説家の星子さんの日常を描く。舞台はコロナ前の令和が始まったばかりの2019〜2020年あたり。ほんの少しだけ昔の事なのに、案外色々忘れている。高校生の娘、なんとなく始まった若い恋人、長年の友人、娘の副担任、元旦那。面倒ごとや深刻な問題になりそうなことも全て、いつのまにかその場のノリで超えていく。日々の小さな楽しいことの積み重ねが、幸せなんだろうな。「ああ〜って言うカラオケ」を今度友人達とやってみたい。多分喜んでやってくれるだろう。2024/12/17




