出版社内容情報
市川憂人氏、大絶賛!
「辻堂ミステリの最高傑作であり真骨頂。
本書で秘密を解くのは探偵ではない。読者である」
先生、聞いて。私は人殺しになります。お願いだから、じゃましないでね?「教師と児童」
わたしだって本当の気持ちを書くからね。ずっと前から、ムカついてた。「姉と妹」
嘘、殺人予告、そしてとある告白……。
大切な人のために綴られた七冊の交換日記。そこに秘められた、驚きの真実と感動とは?
――この緻密な仕掛けを、是非読み解いてください。
内容説明
先生、聞いて。私は人殺しになります。お願いだから、じゃましないでね?(「教師と児童」)わたしだって本当の気持ちを書くからね。ずっと前から、ムカついてた(「姉と妹」)。嘘、殺人予告、そしてとある告白…。大切な人のために綴られた七冊の交換日記。そこに秘められた、驚きの真実と感動とは?
著者等紹介
辻堂ゆめ[ツジドウユメ]
1992年神奈川県生まれ。東京大学卒。第13回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し『いなくなった私へ』でデビュー。『トリカゴ』で第二十四回大薮春彦賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
32
先生の提案から始まった交換日記。様々な立場の二人による7編の交換日記が紡ぐ連作短編集。白血病で入院する生徒と先生、教師と殺人予告をする生徒、双子姉妹のやりとり、母に息子が書いた交換日記の真相、交通事故の加害者と被害者のやりとり、上司と部下による手書きの業務日誌を通じた交流、そして先生が縁で出会った夫妻。一つ一つのエピソードを積み重ねてゆく中で、徐々に明らかになってゆく登場人物たちの意外な繋がりとその後にも驚かされましたが、交換日記の広がりを通じて紡がれていった優しさに満ちた関係がとても印象的な物語でした。2024/03/19
葵@晴読雨読
17
辻堂ゆめさん初読み。交換日記をモチーフにした連作短編集。1話めで、…ん?と思ったのですが、見事に繋がりました!すごく心地よい読書でした✨2024/04/20
きゅうくつ
8
とても良い話だったので息子(小5)にもすすめてみたところ、大ヒットだったらしい。たいそう興奮した様子で面白かったと語ってくれた。人が読書にはまる瞬間を目撃した気がする。感想合戦も盛り上がり、楽しかった。いい本に出会えて嬉しい。2024/03/24
大福
6
56冊目、読了。 最高。 めちゃくちゃ面白い。 繋がり方が素晴らしい。 内容だけじゃなく、どう繋がっていくかもワクワクさせられる。 これは、他の作品も読まなくちゃ。2024/04/16
nami1022
6
文庫化に伴って再読。2回目なのに1回目より泣いてしまった。7つの交換日記から成る連作短編。解説の市川先生が綴られているように、一つ一つはミステリを思わせないのに全体を通すと見事なミステリ作品となっています。しかも感動と共に最高の読後感をあたえてくれます。文章に人の心を温めてくれる温度を感じさせてくれます。面白いだけじゃない、良作です。2024/04/16