出版社内容情報
人間の本能は現実との接触を失っており、適応の機能を果たさない。本能の代わりに自我がその機能を果たさなければならない。――日本は黒船来航ショックを病因的精神的外傷とする精神分裂病質であると診断した「日本近代を精神分析する」以下、国家、性、そして自己とはのテーマに迫る唯幻論の代表作。
〈解説〉伊丹十三 〈対談〉橋本治
(目次より)
歴史について
日本近代を精神分析する/吉田松陰と日本近代/国家論/日常性とスキャンダル
性について
性の倒錯とタブー/エロスの発達/性欲論/性的唯幻論/恋愛論/何のために親は子を育てるか
人間について
擬人論の復権/時間と空間の起源/言語の起源/現実と超現実/精神分裂病
心理学について
一人称の心理学/心理学者の解説はなぜつまらないか/心理学無用論
自己について
ナルチシズム論/自己嫌悪の効用/セルフ・イメージの構造/自我構造の危機/詩人のなりそこね/我発見被殴打的根本原因/忙しい人とひまな人/一期一会/わたしの原点
あとがき
解説 伊丹十三
対談「幻想と妄想」 橋本治×岸田秀
内容説明
人間の本能は現実との接触を失っており、適応の機能を果たさない。本能の代わりに自我がその機能を果たさなければならない。―日本は黒船来航ショックを病因的精神外傷とする精神分裂病質であると診断した「日本近代を精神分析する」以下、歴史、性から自己まで、五つのテーマに迫る唯幻論の代表作。
目次
歴史について(日本近代を精神分析する;吉田松陰と日本近代 ほか)
性について(性の倒錯とタブー;エロスの発達 ほか)
人間について(擬人論の復権;時間と空間の起源 ほか)
心理学について(一人称の心理学;心理学者の解説はなぜつまらないか ほか)
自己について(ナルチシズム論;自己嫌悪の効用 ほか)
著者等紹介
岸田秀[キシダシュウ]
精神分析者、エッセイスト。和光大学名誉教授。1933年香川県生まれ。早稲田大学文学部心理学専修卒。『ものぐさ精神分析 正・続』のなかで、人間は本能の壊れた動物であり、「幻想」や「物語」に従って行動しているにすぎない、とする唯幻論を展開、注目を浴びる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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