出版社内容情報
読売新聞朝刊に連載中のコラム「四季」の二〇二一年四月から一年分を収録。当代を代表する俳人とともに味わう名句、名歌、名詩の数々。
内容説明
歌仙とは長句五七五と短句七七を交互に三十六句連ねる連句の一形式である。誰かが何かいえば、そばの誰かが何かいう。さらにまたそばの誰かが、というおしゃべりで作り上げる井戸端会議の文学なのだ。恋の悩みあり世界情勢あり、ゴシップあり宇宙論あり―。読売新聞に連載されたコラム「四季」の2021年4月から一年分を収録。
目次
井戸端会議の文学
四月
五月
六月
七月
八月
九月
十月
十一月
十二月
一月
二月
三月
著者等紹介
長谷川櫂[ハセガワカイ]
1954年(昭和29年)生まれ。俳人。「読売新聞」に詩歌コラム「四季」を連載中。朝日俳壇選者、俳句結社「古志」前主宰、インターネット歳時記「きごさい」代表、「ネット投句」「うたたね歌仙」主宰。著書に、句集『虚空』(読売文学賞)、『震災歌集 震災句集』、『沖縄』、『九月』、『太陽の門』のほか、『俳句の宇宙』(サントリー学芸賞)、『古池に蛙は飛びこんだか』、『俳句の誕生』などの俳論、『俳句的生活』、『俳句と人間』などのエッセイ、『和の思想』、『文学部で読む日本国憲法』などの日本文化論がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あきあかね
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著者の読売新聞の詩歌コラム「四季」を毎年一冊にまとめた「四季のうた」のシリーズ。連載がもう二十年になると知って、時の流れに驚くとともに、朝日新聞に三十年近く連載された大岡信の「折々のうた」と並ぶ、ひとつの文化のように思えた。 選句・選歌のよさが魅力的であり、たった三行ほどの解説も、わずかな言葉が無窮の世界を表す俳句のように、胸に染み入ってくる。遥か遠くになったあたたかな記憶があれば、自然が垣間見せる一瞬の神秘がある。⇒2024/07/15
テイネハイランド
16
読売新聞のコラム「四季」2021/4~2022/3。10(首/句)まとめて紹介する箇所では、四月の野中亮介「ぜんまいの月の中まで伸びあがる」「春の月桶をあふれて天にあり」、七月の佐々木幸綱「うまれきてはじめての正月 しろ犬のテオのちゃわんにそそぐわかみず」「テオのめがさんかくになりにんげんをみあげる そうだ右のみちへいこう」「おもいつきたることあるらしく二階からいそぎおりくるテオとであえり」が印象に残りました。芭蕉、蕪村などは選びつくしたのか今回は少なめで、本書では「誹風柳多留」の作品が目立ちました。2024/05/11
skr-shower
1
他地区図書館本。毎朝楽しみにしている読売新聞”四季”。今も昔も想う事は変わらないのだなと実感する。2024/11/04