出版社内容情報
女性は御簾に隠れるべき存在だった時代、紫の上は軽やかに駆ける少女として描かれた。作家が物語に託した革新的なアンチテーゼは、一千年後の読者である我々にも届いている。現代の作家・橋本治が書き手の孤独と希望に寄り添いつつ、世紀の長篇を読み解く。座談会「物語の論理・性の論理」後篇(橋本治・川添房江・松井健児・三田村雅子)収録。
内容説明
女性は御簾に隠れるべき存在だった時代、紫の上は軽やかに駆ける少女として描かれた。作家が物語に託した革新的なアンチテーゼは、一千年後の読者である我々にも届いている。現代の作家・橋本治が書き手の孤独と希望に寄り添いつつ、世紀の長篇を読み解く。座談会「物語の論理・“性”の論理」後篇収録。
目次
自立する女と、国を作ってしまった女
逃れ去る女達
浮舟の拒絶
「理想」の中に眠るもの
明石の一族の物語
凍える冬の住吉大社で―
つれない父―光源氏と少年夕霧
女にして可愛がってみたい―光源氏と青年夕霧
ただ一人許してしまった相手
不思議な養父と玉鬘
華麗なる女遍歴の「実情」
妖しい父親
異母弟・螢兵部卿の宮と光源氏
恋という“手続き”
三角関係の謎
孤独な男の孤独
それは孤独から始まった
フェミニストでなければよかった…
朝顔の姫君のこと
もしも、源氏物語を男が書いたのだとしたら…〔ほか〕
著者等紹介
橋本治[ハシモトオサム]
1948年東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。77年『桃尻娘』で講談社小説現代新人賞佳作。以後、小説・評論・古典の現代語訳・戯曲・エッセイ等、あらゆるジャンルで精力的な執筆活動を行う。96年『宗教なんかこわくない!』で新潮学芸賞、2002年『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、05年『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、08年『双調 平家物語』で毎日出版文化賞を受賞。他に『巡礼』『橋』『リア家の人々』等、著書多数。19年1月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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