出版社内容情報
あなたの幸を希う以外に何物もない――。鹿児島県知覧の特攻隊基地から飛び立った穴沢利夫少尉。二十三歳で散った法学徒が婚約者・智恵子へ宛てた便りには愛する者への一途な思いと純粋な真情が綴られていた。戦後六十年以上を経て、婚約者が語り尽くした、あの時代の現実とある愛のかたちとは。全面改稿を施したロングセラーの新版。
【目次】
まえがき
第一章 出会い 図書館から戦場へ
第二章 覚 悟 マフラーになりたい
第三章 婚 約 たった一晩の子守唄
第四章 特 攻 あなたを辿る旅
生きる時代は選べない――新潮文庫版あとがき
新版あとがき
内容説明
あなたの幸を希う以外に何物もない―。鹿児島県知覧の特攻隊基地から飛び立った穴沢利夫少尉。二十三歳で散った法学徒が婚約者・智恵子へ宛てた便りには愛する者への一途な思いと純粋な真情が綴られていた。戦後六十年以上を経て、婚約者が語り尽くした、あの時代の現実とある愛のかたちとは。全面改稿を施したロングセラーの新版。
目次
第1章 出会い―図書館から戦場へ
第2章 覚悟―マフラーになりたい
第3章 婚約―たった一晩の子守唄
第4章 特攻―あなたをたどる旅
著者等紹介
水口文乃[ミズグチフミノ]
1972(昭和47)年、山形県生まれ。明治学院大学社会学部卒業。ノンフィクション作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森林・米・畑
27
生きる時代は選べない。まさにその通りだと思う。祖父が陸軍で兵隊さんだったので子供の頃、戦時中の話はよく聞かせてもらった。本心はともかく、自我より日本国の為に死ねるなら本望といった時代。戦争体験者が少なくなり、貴重な内容だった。私もこの時代に生きていたなら、そういう教えを受けて、その時代の生き方をしていただろう。2024/02/23
まゆこ
5
★★★★☆2024/08/22
ミキ
3
2024-75:この手紙や日記がノンフィクションであるという事実が何よりも辛い。2024/08/18
かえる
2
忘れられない一冊に出会った。 当時からみれば物質的に豊になったけれど、今の私達には何か大切なものが欠けていると思わざるを得ない。 2025/01/11
yuko
2
「いたずらに過去の小義にかかわるなかれ」と記された婚約者からの遺書を手にした女性がどんな人生を送ったのか。特攻とは知らされず、いつ出撃するのかもわからない日々の中、「都城で会える」という言葉にすがるように戦火の中たどり着いた時には隊は既に知覧へ。正式な命日を知るまでに15年、涙こぼせるまでに33年。彼女は強く明るく生き抜いた。「誰でも時代を選んで生きる訳にはいかないでしょ」と笑えるほどに。44年目の命日に、彼女は彼が逝った東シナ海の海辺に立った。悲しみの過去に溺れず、決して忘れることのできない思いを胸に。2024/11/12
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