出版社内容情報
宋代、瑞州の新任知事・包希仁は、二十代で科挙に合格した秀才でありながらどこか抜けた人柄の持ち主。任官当初はその資質を疑問視していた世話係・孫懐徳であったが、州内で「生きた牛の舌を切り取られる」という事件が起こり――(「雪冤記」)。清廉潔白、裁きは公平。晴れ渡った空の如し。「包青天」と市民から慕われた中国史上屈指の人気を誇る名判官の活躍を描く連作短篇集。
内容説明
宋代、端州の知事・包希仁は、二十代で科挙に合格した秀才ながら、どこか抜けた青年。その資質を危ぶむ州府世話係・孫懐徳であったが、州内で起きた「生きた牛の舌が切り取られる」事件をきっかけに―(「雪冤記」)。清廉潔白、裁きは公平、晴れ渡った空の如し。「包青天」と謳われた中国史上屈指の名判官の活躍を描く連作短篇集。
著者等紹介
井上祐美子[イノウエユミコ]
姫路市生まれ。神戸大卒。『長安異神伝』『桃花源奇譚』などで人気を博した後、本格的な中国歴史小説に取り組み、『桃夭記』で吉川英治文学新人賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yutan2278
25
宋代、瑞州の新任知事・包希仁は、二十代で科挙に合格した秀才でありながらどこか抜けた人柄の持ち主。任官当初はその資質を疑問視していた世話係・孫懐徳であったが、州内で「生きた牛の舌を切り取られる」という事件が起こり――(「雪冤記」)。清廉潔白、裁きは公平。晴れ渡った空の如し。「包青天」と市民から慕われた中国史上屈指の人気を誇る名判官の活躍を描く連作短篇集。初読み作家さんでしたが、読みやすくて面白かった。次は桃花源奇譚を読んでみようと思います。2024/03/05
coldsurgeon
7
清廉潔白、裁きは公平と、包青天と謳われた宋代の名判官を主人公としたミステリー。歴史ファンタジーかもしれないが。治世下で起きる事件を、真面目に解き明かそうとする姿が少しおかしいが、清廉さはとても好ましい。庶民のために語り継がれた中国の物語が、キャラクターを変えて、エンターテインメントとなった。2023/12/20
chisarunn
5
文庫が出たので再読。そうか、これって「桃花源綺譚」の外伝だったんだ。戴星くんとか宝春ちゃんとかちらっとでいいから出てくれば嬉しかったんだけど。まあ、二番目のお気に入りシリーズの五冊目ということでまた読もう。(しつこいけど一番のお気に入りは「五王戦国志」中公文庫さん、もう日焼けしちゃったんで新装版よろしく!)2025/03/07
sena
5
初読みの作家さん。シリーズ番外編のような感じ?桃花源奇譚も読んでみよう。2023/11/21
kinta
4
何故か中国史系の本が続いているが、久しぶりに井上さんの本を読んだ。しかも包青天じゃないですか。日本人も大好きな黄門さま状態な英雄ですww。本の中の包さんは粗忽もので自分のことが出来ない、ある種の欠落者として描かれる。ただホームズなんかと違うのは、自分がどこまでできてどこまでできないかを自認しており、その上で韜晦している。ワトソン役としての公孫策が一身に苦労を背負う。なかなか名コンビ。是非続きも読みたいのですが…2023/10/04
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