出版社内容情報
「あなたは仕事の方法をおもちですか? あるとすればどんな方法ですか?」
好みの筆記具。能率的な部屋の間取り。作業のはかどる時間帯。気分を高める儀式。……
忙しい日常の中で、自分が本当に書きたいものを書き、完成させるには、そうした手段や環境を整えることも大事。でも、どうすれば?
バルト、サガン、レヴィ=ストロース、ル・クレジオなど、ノーベル文学賞受賞者含む小説家・評論家・エッセイストといった二十五人の巨匠達がインタビューで具体的に明かす、自分だけの執筆スタイルを見つけるためのヒントと試行錯誤の履歴。
彼らの探索は、コンピュータ/AIが発達した時代にも変わらず存在し続ける、創作者の行き詰まりや無力感(ライターズ・ブロック)を乗り超えるための、普遍的な証言集としても読むことができる。
〈解説〉読書猿
【目次】
ロラン・バルト
アルフォンス・ブダール
エルヴェ・バザン
ミシェル・ビュトール
ジョゼ・カバニス
ギー・デ・カール
エレーヌ・シクスー
アンドレ・ドーテル
マックス・ガロ
ジュリアン・グラック
マルセル・ジュアンドー
ジャック・ローラン
J・M・G・ル・クレジオ
ミシェル・レリス
クロード・レヴィ=ストロース
フランソワーズ・マレ=ジョリス
J・P・マンシェット
A・P・ド・マンディアルグ
パトリック・モディアノ
ロベール・パンジェ
クリスチアーヌ・ロシュフォール
フランソワーズ・サガン
ナタリー・サロート
フィリップ・ソレルス
ミシェル・トゥルニエ
内容説明
好みの筆記具。能率的な部屋の間取り。作業のはかどる時間帯…忙しい日常の中で、本当に書きたいものを書くためには、そうした手段や環境を整えることも大事。でも、どうすれば?バルト、サガン、レヴィ=ストロースなど、二十五人の巨匠達がインタビューで具体的に明かす、自分だけの執筆スタイルを見つけるためのヒント。
目次
ロラン・バルト―筆記用具との、ほとんどマニヤックな関係
アルフォンス・ブダール―監獄や病院は不思議な現像液の役割を果す
エルヴェ・バザン―なにひとつ偶然にはまかせない
ミシェル・ビュトール―人格の二重化の企て
ジョゼ・カバニス―私は時間に賭ける、それは卓越した小説家だから
ギ・デ・カール―小説はラファイエット百貨店のようなものです
エレーヌ・シクスー―書いていない時の私は死んだも同然です
アンドレ・ドーテル―私は彷徨する…夢と街と言葉のなかを…
マックス・ガロ―書く楽しみのなかでもっとも本質的なもの、それは驚きです
ジュリアン・グラック―仕事は一日に二時間
マルセル・ジュアンドー―私は生きた録音機です
ジャック・ローラン―手で書く書物もあれば口述する作品もある
J・M・G・ル・クレジオ―私は夢を見ないために、苦しまないために書く
ミシェル・レリス―書物の一部は犬の散歩のあいだに出来あがる
クロード・レヴィ=ストロース―私のなかには画家と細工師がおり、たがいに仕事を引き継ぐ
フランソワーズ・マレ=ジョリス―人から聞いた話を利用する
J・P・マンシェット―あまり長いあいだ人を殺さずにいてはいけない
A・P・ド・マンディアルグ―筆が進むのはパリとヴェネツィアだけ
パトリック・モディアノ―嘘をつく術を習得すること
ロベール・パンジェ―もっとも難しいのは冒頭の一句です
クリスチアーヌ・ロシェフォール―部屋のなかのハプニング
フランソワーズ・サガン―書くこと、それは自分を忘れようとすることです
ナタリー・サロート―スナックの片隅のテーブル
フィリップ・ソレルス―回教僧の踊り
ミシェル・トゥルニエ―私は泥坊かささぎに似ている
著者等紹介
ド・ランビュール,ジャン=ルイ[ドランビュール,ジャンルイ] [de Rambures,Jean‐Louis]
評論家、ジャーナリスト。1930年、パリにて、フランス人子爵の父親とブラジル人の母親との間に生まれる。フランス語のほか、早くからポルトガル語・ドイツ語に触れる。68年からフリーランスの執筆者となり、「ル・モンド」紙で行なった二十五人の作家へのインタビューをまとめた『作家の仕事部屋』を78年に刊行、話題となる。その他、ドイツ語圏作家へのインタビュー、翻訳でも活躍。2006年死去
岩崎力[イワサキツトム]
1931年山形県生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業、同大学修士課程(比較文学)修了。東京外国語大学名誉教授。71‐72年パリ第七大学講師。86‐88年パリ国際大学都市日本館館長。2015年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
ねこ
緋莢
紫羊
オフィス助け舟