出版社内容情報
「誠司、映画は好きか?」阿岐本組は、組長の器量と人望で生き残ってきた、昔ながらのヤクザ。そんな組長・阿岐本雄蔵の元に次々と持ちかけられる一風変わった相談に、代貸の日村誠司はいつも振り回されていた。今度は潰れかけている映画館を救え!? 厳しい業界事情もさることながら、存続を願う「ファンの会」へ嫌がらせをしている輩の存在が浮上し……。大好評「任侠」シリーズ第五弾!〈解説〉野崎六助
内容説明
「誠司、映画は好きか?」阿岐本組は、組長の器量と人望で生き残ってきた、昔ながらのヤクザ。そんな組長・阿岐本雄蔵の元に次々と持ちかけられる一風変わった相談に、代貸の日村誠司はいつも振り回されていた。今度は潰れかけている映画館を救え!?厳しい業界事情もさることながら、存続を願う「ファンの会」へ嫌がらせをしている輩の存在が浮上し…。大好評「任〓」シリーズ第五弾!
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道三笠市生まれ。78年「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞しデビュー。以後旺盛な創作活動を続け、執筆範囲は警察・サスペンス・アクション・伝奇・SF小説など幅広い。2006年『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞、08年に『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞及び日本推理作家協会賞、17年には「隠蔽捜査」シリーズで吉川英治文庫賞を受賞。空手の源流を追求する、「空手道今野塾」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ma-bo
110
任侠シリーズ第5弾。今回は映画館の立て直し。安定の面白さはあるが、阿岐本組の面々が直接的に活躍する場面が少ないのが物足りなく感じたかな。排除条例によって理事になったり社長になったりという設定が許されない事が影響してるのだろうな。2023/12/29
のり
95
またしても「阿岐本組」に依頼話が舞い込む。今回は映画館。存続を願うファンの会。しかし、そこに嫌がらせが…組自体にも新たに赴任した組対の係長が目をつける。暴対法を馴染みの飲食店にも圧力をかけるが、大将達の心粋が眩しすぎる。今までより派手な立て直しには感じないが、安定の面白さだった。やっぱり一度はスクリーンで「健さん」を観たい。「甘糟」も頑張ったかな?2024/10/07
mike
79
かつて町のあちこちにあった映画館はシネコン、ビデオの登場で姿を消した。そんな中でミニシアターの存在はファンにはたまらない。私の地元にも小さな映画館があったが数年前の大火で焼け落ちた。肩を落とす館主だったが、地元ファンによるクラウドファンディングや義援金が集まり見事再建を果たした。この「任侠シネマ」は潰れそうな映画館を救おうと、阿岐本組が乗り出す話。やっぱ大画面で見るに限る映画ってあるんだよね。ところで今回はあの気弱な甘糟刑事がちょっとしたお手柄👏次回は「マル暴甘糟」を読んでみよう(^^)2024/08/29
ニカ
79
任侠シリーズ第5弾。今回は映画館を立て直すというよりは、潰されるのを阻止するという話しだった。第4弾までと違って、映画館内で物語が進むわけじゃなく、殆ど事務所などでの話し合いがメイン。2024/05/19
ハゲおやじ
74
任侠シリーズ 第五弾。恒例の阿岐本組に立て直しの話が舞い込む。立て直しだけでなく 警察の新任係長からの執拗なまでの嫌がらせも絡み、どう切り抜けて行くのか?にテンションが上がる。今回は、過去の作品の様な立て直しでは無い所が、このシリーズのマンネリ化を回避し 読む手が止まらなくなる理由と思われる。・・・ってね。感動したのは「何の為に仕事をしているのか?」との問いへの回答だった。それと 阿岐本の謙虚さに泣きそうになっちゃった。でも スカッとしたのは 策士になった日村だね。このシリーズは、私のお気に入りだ。2023/06/01