出版社内容情報
いまだ海外渡航が稀少だった昭和三〇年代。水産庁の調査船に船医として乗り込んだマンボウ先生は、アジアから欧州をめぐる船旅を無類のユーモアと自由闊達な筆で綴り、戦後日本人の心をつかんだ。作家・北杜夫の出世作であり代表作でもある紀行エッセイの金字塔に、写真、エッセイ「傲慢と韜晦」などを収録。
内容説明
海外渡航が稀少だった昭和三〇年代、水産庁の調査船に船医として乗り込んだ若きマンボウ先生。アジアから欧州をめぐる約半年の船旅を、のびやかな詩情と軽妙な文体で綴り、一躍人気作家となった。戦後ユーモアエッセイの地平をひらいた記念碑的作品に、航海中の写真、エッセイ「傲慢と韜晦」などを増補した決定版。
目次
私はなぜ船に乗ったか
これが海だ
飛ぶ魚、潜る人
シンガポールさまざま
マラッカ海峡からインド洋へ
タカリ、愛国者たむろすスエズ
ドクトル、閑中忙あり
アフリカ沖にマグロを追う
ポルトガルの古い港で
ドイツでは神妙に、そしてまた
小雪ふるエラスムスの街
霧ふかいアントワープ
パリの床屋教授どの
わが予言、崩壊す
ゴマンとある名画のことなど
盲腸とアレキサンドリア
海には数々の魔物が棲む
本の話から船乗りのこと
コロンボのカレー料理
帰ってきた燕とマンボウ
著者等紹介
北杜夫[キタモリオ]
1927(昭和2)年、東京生まれ。父は歌人・斎藤茂吉。52年、東北大学医学部卒業。神経科専攻。医学博士。60年、『どくとるマンボウ航海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化。同年『夜と霧の隅で』で第四三回芥川賞受賞。2011(平成23)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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