出版社内容情報
薬丸岳の新境地。
壮大なスケールで贈るエンタメ巨編!
〈螺旋プロジェクト〉明治編。
時は明治。幼なじみであった新太郎、灯、鈴の三人はそれぞれの道を歩んでいた。新太郎は呉鎮守府の軍人に、灯は瀬戸内海を根城にする海賊に、そして鈴は灯を探し、謎の孤島「鬼仙島」に辿り着く。交わることのない運命に翻弄され、三人はやがてこの国を揺るがす争いに巻き込まれていく。
友情、恋慕、嫉妬、裏切り――戦争が生む狂気の渦の中で、三人の運命が交錯する。
内容説明
時は明治。幼なじみであった新太郎、灯、鈴の三人はそれぞれの道を歩んでいた。新太郎は呉鎮守府の軍人に、灯は瀬戸内海を根城にする海賊に、そして鈴は灯を探し、謎の孤島「鬼仙島」に辿り着く。交わることのない運命に翻弄され、三人はやがてこの国を揺るがす戦争に巻き込まれていく。
著者等紹介
薬丸岳[ヤクマルガク]
1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。16年『Aではない君と』で吉川英治文学新人賞、17年「黄昏」で日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
イアン
121
★★★★★☆☆☆☆☆螺旋プロジェクト4冊目となる薬丸岳の長編。蒼き双眸ゆえに差別を受ける灯と、そんな灯を気に掛ける新太郎・鈴の兄妹。同じ貧村で育ったかつての幼馴染は、時を経て国を二分する戦いに巻き込まれていく――。鈴は想いを寄せる灯と再会を果たすことができるのか。敵兵を殺傷することに対する葛藤は描かれているものの〝海族と山族の争い〟というコンセプトに押されてか、普段の薬丸作品とは時代背景もテーマも一線を画す本作。企画モノではあっても「贖罪」や「罪と罰」といった薬丸岳のフィールドで勝負してもよかったと思う。2025/12/28
piro
41
舞台は明治時代、海賊と海軍の争いを軸に物語が進んでいきます。背景にあるのは海族と山族の対立という螺旋プロジェクト共通のテーマ。かつて同じ村に住んでいた新太郎・鈴兄妹と灯(あかし)。其々の事情から村を離れて暮らす彼らを強引に結びつける運命の力、そして迷いながらもその運命に懸命に抗う彼らの姿に惹きつけられます。次第に明らかになっていく謎、裏切り、そして闘い。飽きさせることがないストーリーは、争うことの無益さ、愚かさを強く訴えかけるものでした。結末に若干の不満は残るものの、楽しめる作品でした。2023/07/21
みねね
38
大河であった……。普段あんまり読まないジャンルが螺旋伝いに手元まで届いた。こういう大河エンタメな読書も面白かった。ニアミスを繰り返して土壇場で合流、これまでの伏線も回収して極限状況を切り抜ける! といった様はマンガやドラマというよりテレビゲームをしている感覚に近かったな。混じり合わない海と山の諍いを、人と人のぶつかりに沿って論じるメインテーマがうまく溶け込んでいたように思う。ただ、読了順でいくと海と山が一番接近した場面でもあるから、もっとそこを掘り下げてほしかったような。2024/11/15
なつくさ
33
【螺旋プロジェクト4冊目(明治)】初読みの作家さん。海賊VS海軍。海対山が顕著に表れており、対立の末の結末に涙しました。どんなに祈っても、どんなに願っても、争いはなくならない。悲しいけれど、それは目を逸らしてることとあまりかわらない。自身の胸の重りを消したいだけの自己満足。鈴の言動にそんなことを思いました。鈴のように祈り願い行動する、それが争いの種をなくす一歩に繋がるのだ。たとえ、かたつむりのようにゆっくりとした足どりでも寄り添っていけたらいい。他の作品も読んでみたくなりました。2022/12/25
hitomi.s
31
螺旋プロジェクトきっかけで、初めての作家さんの本を購入。きっかけなんて、どこにあるかわからないね。プロジェクトとして作られたものであっても、すっかり乗っかるのも一興。生きていくこと、誰かと何かと関わっていくこと。自分のことでさえ理解できているのかわからないのに、他者と社会で日々を進んでいる私たちは、それだけで大変で偉いこと。頑張りたい場面で踏ん張れる強さ、守りたい何かを漠然とでも持っている強さ。持ち合わせていることを忘れずに居たい。2022/12/08




