出版社内容情報
万年橋のたもとに浮かんだ女のほとけ。襟の裏にはいわくありげな葉っぱが一枚縫い込まれていた。妾殺しの下手人としてしょっぴかれたのは、真面目と評判な手代だったが……。「おれはお人好しで役立たずのうぽっぽさ。だがな、黙っちゃいられねえときもある」――。臨時廻り同心、長尾勘兵衛の粋な裁きが胸を打つ。傑作捕物帳シリーズ第二弾!
内容説明
万年橋のたもとに浮かんだ女のほとけ。襟の裏にはいわくありげな葉っぱが一枚縫い込まれていた。妾殺しの下手人としてしょっぴかれたのは、真面目と評判の手代で…。「おれはお人好しで役立たずのうぽっぽさ。だがな、黙っちゃいられねえときもある」―。臨時廻り同心、長尾勘兵衛の粋な裁きが胸を打つ。傑作捕物帳シリーズ第二弾!
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年、新潟県生まれ。十一年の会社勤めを経て文筆の世界へ入る。江戸の情緒と人情の機微、そして花鳥風月を醸し出す筆致で、多くの読者を魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
95
ここにも四つの話が収められています。「終活指南」の方を先に読んでいるので、新入りの同心で後に娘婿となる鯉四郎という酒も飲めない人物が出てきていますが、まだまだ主人公に叱られていたりします。また、娘を残して出奔した妻に似た人物が出てくる事件もあったりします。この表題作が一番楽しく読ませてもらいました。2025/01/11
タイ子
79
シリーズ第2弾。タイトルの「恋文ながし」のなんと風情のあること。今のメールというものがあったら、こんな粋なことできなかったよね。ハガキという語源もここからか?金のためではなく、情に動かされて人を救う、これがうぽっぽ同心。20年前に一人娘を残して妻が突然家を出た。今作でその妻らしき女性が現れ、過去が妻とそっくり重なるではないか。うぽっぽと同様、こちらも読みながらドキドキが止まらない。その結末はいかに…。短編4作、どれも訳ありな人たちを救うべく悪に立ち向かううぽっぽ同心はやはりカッコいい!2023/05/04
ぶんぶん
30
【図書館】「うぽっぽ同心」の版元を変えてのシリーズもの。 読もうかどうしようか迷いながら借りて来た。 坂岡真だけあって飽きさせないのは見事。 この作者は「鬼役」のシリーズで経験済み、小気味よいリズムと風景描写は一品である。 ちょっと、古い感じがしてシリーズを追いかけるほどでは無いか。 暇つぶしの一冊でした。2023/02/03
み
23
さくさくと♪うぽっぽさん、活躍しちゃバレちゃいますよ。と心配になります。鯉さんは成長が見られないような。2024/10/03
ゴルフ72
19
うぽっぽ同心は2作目、飾らない勘兵衛が良いねぇ!なんだかんだ言って常に人の事を考えて動く…これが良いんだねぇ銀次も凄いし・・・鯉四郎も頑張れ!さああと1冊へ!2023/01/05