中公文庫<br> 蒲団―橘外男日本怪談集

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中公文庫
蒲団―橘外男日本怪談集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122072312
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

「日本最凶」の古典怪談、ここに甦る……。



ある地方の古着屋が入手した、青海波模様の縮緬布団。以来、その周囲では血塗れの美女が出現する怪現象が続発し、ついに死人まで――読む者を虚実のあわいに引きずり込む、独特の恐怖世界。日本怪談史上屈指の名作として読み継がれる表題作ほか、現代ホラー界の先駆的存在である著者初の怪談ベスト・セレクション全七篇。



【目次】

 Ⅰ

蒲団(1937)

棚田裁判長の怪死(1953)

棺前結婚(1952)

 Ⅱ

生不動(1937)

逗子物語(1937)

雨傘の女(1956)

帰らぬ子(1958)



〈解説〉朝宮運河

内容説明

ある地方の古着屋が入手した、青海波模様の縮緬蒲団。以来、周囲で血塗れの美女が現れる怪現象が続発し、ついに死人まで―読む者を虚実のあわいに引きずり込む、独特の恐怖世界。日本怪談史上屈指の名作として読み継がれる表題作他、現代ホラー界の先駆的存在である著者初の怪談ベスト・セレクション全七篇。文庫オリジナル。

著者等紹介

橘外男[タチバナソトオ]
1894年、石川県に生まれる。厳格な軍人の家庭に育ったが中学を退学、札幌の叔父に預けられる。その後、医療器機店、書籍配給会社などの職を転々。1922年、有島武郎の推挽を受けた『太陽の沈みゆく時』でデビューし、ベストセラーとなる。36年「酒場ルーレット紛擾記」で『文芸春秋』の実話募集に入選し再デビュー。38年「ナリン殿下への回想」で第七回直木賞を受賞。59年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

67
最凶怪談、『蒲団』は既読。因果が分からないからこそ、より恐ろしい『蒲団』の印象で芯から凍る恐怖小説を書ける作者だと思い込んでいました。しかし、その後に収録されている人情味故の哀しさと優しさを湛えた怪談ばかりだったので今までの作者像を払拭する事になりました。特出すべきなのは「棺前結婚」。生前は横槍で幸せになれなかった夫婦の為に一致団結する周囲にホロリとしてしまう。また、「逗子物語」も霊に昼夜問わず、憑かれ、あの世に連れていかれるという展開と思いきや、寂しい子供であった霊の心情を慮って約束をする優しさが沁みる2022/11/19

HANA

67
様々なジャンルを手掛けた著者の日本怪談を収録した一冊。アンソロジーピースとして外せない「蒲団」「逗子物語」の巧みさはやはり秀逸。両者共に最後の雰囲気は反対方向だが、徐々に不穏な雰囲気を盛り上げていく様子や最後の様子など構成が実に上手いなあ。特に「蒲団」は何の落ち度もない一家に降りかかる理不尽と、因果がありそうな品物が出てくるものの結局は真相は霧の中な部分が実に怖い。あと今回初めて読む「帰らぬ子」全編を哀愁が覆う中、そこはかとない幽明の交流が心に染みる絶品であるし。怪談に興味があるなら絶対に必読の一冊です。2022/08/19

あたびー

43
第1部は三つの怪談。表題作は、群馬の古着屋が仕入れてきた豪華な縮緬の蒲団が恐ろしい霊と不幸を呼び込む怪異譚。「棚田裁判長の怪死」は長崎県の旧家に蟠る因縁により起こる怪奇な殺人事件。死んだ裁判長が作曲した恐ろしいピアノ曲と言うのに「悪魔が来りて笛を吹く」のような恐ろしさがある。「棺前結婚」は傲慢な姑に無理やり離婚させられて自死した妻が幽的となって夫を助ける話。いくらなんでもこの夫はボヤボヤしすぎている。2022/08/30

ROOM 237

18
やっぱり土葬が好きやねん。土葬の伸び代とくとご覧あれの「棺前結婚」がマイベスト。お勉強はデキるけど生活能力まるでダメ男な腰抜け旦那にイライラで、アンタ寝言は寝てから言いなさいよとツッコミながら読んでいたら最後一文で明かされた時間帯にガーンと心臓波打ったわ…その情景たるや脳内再生したら横溝正史もハンカチの角噛むだろうよ。やっぱり土葬よ!その他の雨や池に纏わる怪談も湿気がジメジメと良い仕事していて◎。解説の朝宮さん、次は高湿度怪談集作ってくれないかなァ…もちろん本は最初からブルブル波打って捲り難くい仕様で。2022/08/31

猫丸

15
いずれも佳篇の域にある七つの作品。解説子は生年が乱歩と同じと指摘しているが、文章の巧みさで比較するなら乱歩を凌駕している。いわゆる「怪談」として背筋も凍る怖さを求めたら肩透かしにあうかもしれない。「帰らぬ子」「生不動」などは一般文学の範疇で高評価すべきかと思われる。また、ご当地小説としての性格も濃厚であり、逗子、留萌、長崎大村など、地名を出しての物語は、幽冥な雰囲気に具体性を与える役割があるのだろう。中でも「蒲団」は僕の郷里である群馬県を舞台とするから、とくに親しみを感じる。2022/07/28

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