中公文庫<br> 統帥乱れて―北部仏印進駐事件の回想

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中公文庫
統帥乱れて―北部仏印進駐事件の回想

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  • サイズ 文庫判/ページ数 416p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122072275
  • NDC分類 916
  • Cコード C1195

出版社内容情報

仏印進駐をめぐる混乱は、前段階の陸軍のドイツ迎合やそれに同調する海軍部員の横紙破りへの対立として顕在化していた。本書中盤以降では、フランスとの平和的進駐の合意を現地陸軍が無視して無理矢理に戦闘行為に入ろうとするのを、海軍が陸軍上陸部隊船団から護衛艦を撤退させるという非常手段まで執って阻止する顛末が描かれる。その後も、策謀が渦巻き、ついに遣支艦隊に「協力不可能、離脱セヨ」との命令が下されるが……。

一参謀の視点に徹することで「仏印進駐の〝失敗の本質〟」が浮かび上がる迫真の記録。

半藤一利による著者インタビューを付す。

〈解説〉大木 毅



〈目次より〉

 序  阿川弘之

第一章 北部仏印への野望

 第二遣支艦隊参謀に

 佐藤参謀副長と大激論

 三国同盟論再燃

第二章 昆明作戦を口実に

 掃海艇派遣の下命

 海軍中央の情況・態度

 陸軍統帥部による倒閣

 仏印相手の猿芝居

 支那方面艦隊司令部に出頭

 「C事件」で上京

第三章 封ぜられた「策謀」

 ハノイで佐藤と会談

 「武力不行使」の中央電報

 封鎖作戦だけでも手一杯

第四章 「謀略」の再台頭

 富永少将のハノイ入り

 東条陸相の黒い影

 進駐の大命下る

 神部員の越権、僭越

 連合艦隊から増派

第五章 「交渉成立セリ」にも拘らず

 国境線でついに戦火

 あくまで平和進駐で

 陸軍現地の陰謀を中央に警報

 西村兵団上陸延期

 暗転する事態

第六章 「協力不可能、離脱セヨ」

 期せずして全海軍が一致

 二人がかりの弁慶役

 「大命」を無視した波集団

 「信ヲ中外ニ失フ」

第七章 事件の反省不徹底に終わる

 三国同盟にショック

 陸海中央合同研究会

 妥協した海軍統帥部

  あとがき

インタビュー:日本海軍 和平への道程 〈聞き手〉半藤一利

 解 説  大木 毅

内容説明

フランスとの合意を無視し武力進駐を強行しようとする現地陸軍。派遣艦隊司令部は断固阻止せんとするも、1940年9月、ついに「協力不可能、離脱セヨ」との命令が。軍部が国策を引き摺るという不条理が顕わとなった、仏印進駐の“失敗の本質”が浮かび上がる迫真の記録。阿川弘之推薦文、半藤一利によるインタビューを付す。

目次

第1章 北部仏印への野望
第2章 昆明作戦を口実に
第3章 封ぜられた「策謀」
第4章 「謀略」の再台頭
第5章 「交渉成立セリ」にも拘らず
第6章 「協力不可能、離脱セヨ」
第7章 事件の反省不徹底に終わる

著者等紹介

大井篤[オオイアツシ]
1902年(明治35)山形県鶴岡市生まれ。23年(大正12)、海軍兵学校(五一期)卒業。30年(昭和5)から32年まで米国バージニア大学、ノースウェスタン大学に学ぶ。上海事変勃発とともに駐米大使館海軍武官室勤務となる。その後、中国沿岸警備艦隊参謀、華南沿岸封鎖艦隊参謀などを経て43年から終戦まで海上護衛総司令部参謀を務める。海軍大佐、終戦後は、戦史研究家、軍事および国際政治評論家として活躍。94年(平成6)没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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2
旧版を読んでいたので再読だが、前に読んでからしばらく経ち、組織人としての大井篤の姿がさらに鮮明に浮かび上がってくる。参謀は指揮官ではない。決断をするわけでもなければ、電報一つ独断では打てない。それを司令官や参謀長たちとやりとりしながら起案し、サインをもらう姿はありありと思い浮かぶ。また、宛先を誰にして、誰を受報者にして、というのは今のビジネスメールも同じで、そこにさまざまな思いが込められている。最後の半藤一利との対談で語られている、親しい同期だったという小園大佐の昏睡する姿に、多いは何を思ったろうか。2022/12/06

Shinya Fukuda

1
タイトルは西原一策の統帥乱れて信を中外に失うによっている。北部仏印進駐時の陸軍の暴走が大井大佐の日記と海軍の通信記録から明らかになる。少し読み難いが資料としての価値は高い。大井氏は情報畑の出身でイギリスの専門家だがこの時期はニ遣支の参謀だった。海軍善玉、陸軍悪玉というのは短絡的だが仏印進駐だけは陸軍が悪い。悪玉の代表が佐藤賢了と冨永恭司、共に東条英機子飼いの部下だ。大井氏は思想的なことは全く主張していない。軍命に忠実だっただけ。佐藤らはそれが邪魔になった。この争いは組織としては現代にもある話だと思った。2022/10/30

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