中公文庫<br> 川端康成異相短篇集

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中公文庫
川端康成異相短篇集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 360p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122072169
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

没後50年を迎えた川端康成の短篇から、現世界から少しだけずれた、あるいはその奥行きの見方が通常と異なる別の相を感知していると読める作品を集めた一冊。

幻想的、あるいは怪談的と受けとめられる作品も多いが、選択にあたっては、あくまで生の不可解さを自然主義的叙述によらず、技巧的に描いた作品であることを基準とした。

川端文学の特異な一面を堪能できる小説選。


(収録作品)心中/白い満月/地獄/故郷/離合/冬の曲/朝雲/死体紹介人/蛇/犬/赤い喪服/毛眼鏡の歌/弓浦市/めずらしい人/無言/たまゆら/恋情/二黒/眠り薬

内容説明

川端康成の小説作品に感知される、現世界への通常の認識からはいくらかずれた「異相」。初期の掌篇『心中』をはじめ、生死の不可解さを技巧的に描いた作品に、その傾向が顕著である。小説十六篇、随筆三篇により、川端文学の謎めいた魅力を一望するアンソロジー。

著者等紹介

川端康成[カワバタヤスナリ]
1899(明治32)年、大阪生まれ。幼くして父母を失い、十五歳で祖父も失って孤児となり、伯父に引き取られる。東京帝国大学国文学科卒業。東大在学中に同人誌「新思潮」の第六次を発刊し、菊池寛らの好評を得て文壇に登場する。1926(大正15・昭和元)年に発表した「伊豆の踊子」以来、昭和文壇の第一人者として『雪国』『千羽鶴』『山の音』『眠れる美女』などを発表。68(昭和43)年、日本人初のノーベル文学賞を受賞。72(昭和47)年4月、自殺

高原英理[タカハラエイリ]
1959年、三重県生まれ。小説家・文芸評論家。立教大学文学部卒業。東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了(価値システム専攻)。85年、小説「少女のための鏖殺作法」で幻想文学新人賞受賞。96年、三島由紀夫と江戸川乱歩を論じた評論「語りの事故現場」で群像新人文学賞評論部門優秀作を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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buchipanda3

103
川端康成全集から"異相"をテーマとして選ばれた作品集。ここで言う異相は幻想的というより、通常の認識から外れた目線で世の様相を捉えることで現実における歪みを際立たせているものという感じだろうか。冒頭の「心中」からしてその異様さにぞわりとなるが、世の旧弊な不条理の現実性の方が感情に触れた気がする。「白い満月」も死という不可解だが現実的なものへの認知の不安に揺れる。「死体紹介人」に至っては奇異な語りの平然ぶりに感覚が別次元へ飛んだかのよう。端麗な短篇群に心の奥を翻弄されたが、この味わいは小説だからこそと思えた。2022/07/10

佐島楓

68
生と死との境界線が非常にあいまいな作品が多い。死んだはずの人が目の前に現れても、登場人物はそれを自然と受け入れている。その態度が川端の死者に対するスタンスだったのだろうか。これらの作品に限らないが、妙に突き放した冷たい視点と、女性に対する執着との温度差も気になった。2022/07/07

HANA

66
生と死は普通越えることの出来ない境界で隔てられているが、本書に収められた短編はそれがあたかも薄いガラス戸一枚であるかのように隔てられるべき両者は軽々と交歓している。その為どの話も硝子片のような明るさ透明さを感じさせながらも、その中に濃厚に死の気配を漂わせている。代表的なものが幽明境を異にした友人と話す「地獄」だろうけど、色々と象徴的な「心中」や黙示録的な幻覚を示す「赤い喪服」等、兎角死が漂っている。随筆も収録されているが、特に巻末の「眠り薬」とかは、著者の最後を暗示しているかのようで妙に怖いものであった。2022/09/07

コットン

64
高原英理編ということで気になる短編集。気になったのは『白い満月』:幻想をそのまま描写する様な感じが良い。『離合』:思いが届く瞬間を描ききった。 『屍体紹介人』:人間の骨を調達しなければならなくなった主人公が友達と二人で鳥を焼き食べた後の骨で誤魔化そうとしたドタバタとも言える状況から不思議な感覚で話が進み……。予想を裏切る展開!。2024/11/22

Vakira

55
18編の異相短編集。異相って?御伽噺や幻想小説とは違う。現実からちょっとばかしズレるって、こと?川端さんはこれで3冊目。病気とか自殺とか、簡単に人が亡くなってしまう話が多い感じ。書かれてた時期が昭和初期なのでそんな環境だったのか?今回の収穫は「死体紹介人」。若くして肺の病気で夭逝してしまった美しい女性。身寄りがないので大学の解剖教材へ。その前に生まれたままの姿を写真に残す。なんかネクロフィリア?更にその女性の妹までも。そんなんあり?ちょっと普通じゃありません。多分この感覚が「眠れる美女」となるのでしょう。2022/10/17

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