出版社内容情報
知勇にすぐれる戸次道雪の娘誾千代と縁づいたことで、立花宗茂の「戦国九州三国志」が始まった――。大友家臣としての島津家との死闘、豊臣秀吉政権下での朝鮮従軍を経て、関ヶ原へ。誾千代との葛藤の中で奮闘し、天下人に「剛勇鎮西一」と恐れられた稀代の猛将の懊悩を精緻に描いた、第十六回中山義秀文学賞受賞作。
【目次】
第一章 鳳雛の籠
第二章 名門の盾
第三章 生の攻防
第四章 新しき枠
第五章 異国の風
第六章 天下騒擾
終 章 失地回復
新装版あとがき
解説 末國善己
内容説明
知勇にすぐれる戸次道雪の娘〓千代と縁づいたことで、立花宗茂の「戦国九州三国志」が始まった―。大友家臣としての島津家との死闘、豊臣秀吉政権下での朝鮮従軍を経て、関ヶ原へ。〓千代との葛藤の中で奮闘し、天下人に「剛勇鎮西一」と恐れられた稀代の猛将の懊悩を精緻に描いた、第十六回中山義秀文学賞受賞作。
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。97年小説CLUB新人賞佳作。2001年作家デビュー。歴史・時代小説を中心に活躍。2010年『孤闘 立花宗茂』(中央公論新社)で第十六回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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フミ
25
豊臣の統一期~関ヶ原までの15年間に、衰退した地方大名の一城主→10万石級の大名になって昇殿を許される身分に→一気に浪人へと、凄まじい浮き沈みを体験した名将「立花宗茂」の前半生を描いた物語です。入り婿として入り、城督(城代)から妻に落とされた、気高い妻「誾千代」との確執、養子ゆえの居場所の無さが描かれた前半から一転、「立花城の籠城戦」の絶望的な戦闘を乗り越え、やって来た秀吉から「西国無双」とまで呼ばれる成り上がりぶりが、とても気持ち良かったです。今まで読んだ立花宗茂の作品で、一番面白かった気がします。2024/10/05
なななな
9
不勉強で、立花宗茂という武将については、今回ほぼ初めて知りました。戦国武将の本はこれまでも結構読んだつもりでしたが、まだまだ魅力的な人物がいっぱいいるものだと、再認識させてくれた本です。2022/04/09
sou1030
4
立花宗茂という人物を知りたくて読んだ。上田秀人さん作品はいつも淡々として、その人物を知るには丁度いい。今回もいろいろ学ばせて頂きました。2023/09/05
茶幸才斎
4
大友家中で名高い高橋家の嫡男ながら、同じく大友家臣の戸次道雪に請われ立花家に婿入りした統虎だが、妻の誾千代は彼を侮蔑し立花家当主と認めない。武芸を磨き、戦場で武勲を重ね、島津軍数万の兵が囲む籠城戦を耐え凌ぎ、天下人豊臣秀吉から九州一の武将と称えられ、ついに筑後柳川城主となった統虎は、しかし朝鮮戦役や天下分け目の大戦において、家と家臣を守るための身の振り方に苦悩する。さながらそれは、老舗の暖簾分けから必死で店を広げたものの、最後は巨大資本のチェーン店傘下で生き残りを模索せざるを得なかった社長の苦悩、である。2022/08/15
ドロンジョ935
2
大好きな立花宗茂の幼少期から、戦いに明け暮れて領地を失い、唯一もとの領地に戻れた大名として世を去るまで、まさに孤独な戦い。もう少しぎん千代さんや家臣の皆さんとの交流がかかれてても嬉しかったかも。2023/07/22
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