出版社内容情報
科学者にして名文家であった寺田寅彦、中谷宇吉郎、湯川秀樹。国語教科書で彼らの文章と出会い、科学への扉を開かれた者は多い。この三人を中心に、岡潔、矢野健太郎、福井謙一、日高敏隆の名随筆を収録する。考えるよろこび、知るたのしさを味わえる「教科書名短篇」シリーズ唯一の随筆集。
文庫オリジナル
【目次】
科学者とあたま他六篇/寺田寅彦
(科学者とあたま/簑虫と蜘蛛/蜂が団子をこしらえる話/茶碗の湯/藤の実/鳶と油揚/とんぼ)
地球の円い話他三篇/中谷宇吉郎
(科学以前の心/地球の円い話/立春の卵/科学の限界)
詩と科学他八篇/湯川秀樹
(詩と科学/原子と人間(詩)/科学と環境/目と手と心/単数と複数/具象以前/創造性の尊重/少数意見/アインシュタイン先生の想い出)
発見の鋭い喜び/岡 潔
科学的なものの考え方/矢野健太郎
広く学ぶ心/福井謙一
チョウの飛ぶ道/日高敏隆
内容説明
科学者にして名文家であった寺田寅彦、中谷宇吉郎、湯川秀樹。国語教科書で彼らの文章と出会い、科学への扉を開かれた者は多い。この三人を中心に、岡潔、矢野健太郎、福井謙一、日〓敏隆の名随筆を収録する。考えるよろこび、知る楽しみを味わえる「教科書名短篇」シリーズ唯一の随筆集。
目次
科学者とあたま 他六篇(寺田寅彦)
地球の円い話 他三篇(中谷宇吉郎)
詩と科学 他八篇(湯川秀樹)
発見の鋭い喜び(岡潔)
科学的なものの考え方(矢野健太郎)
広く学ぶ心(福井謙一)
チョウの飛ぶ道(日〓敏隆)
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
90
シリーズ4冊目は、科学随筆です。むかしからなじみの科学者7人の作品を取り上げています。寺田寅彦、中谷宇吉郎、湯川秀樹、岡潔、矢野健太郎、福井謙一、日高敏隆さんです。寺田の作品はいくつか読んだことがありますがそれ以外は未読でした。とくに日高さんの「チョウの飛ぶ道」は結構楽しいものでした。しかし中学生の教科書とは言うものの難しいのではないかと思いました。2021/10/17
あっきー
25
⭐3 寺田寅彦、中谷宇吉郎、湯川秀樹、岡潔、矢野健太郎、福井謙一、日高敏隆先生の科学随筆で中学校の国語教科書に掲載されたものを集めている、これらの方々の随筆を以前から読んでみたかったが難しそうで敷居が高かった、この本はレベルが自分向けだったし良い取っ掛りになりそうだ2022/01/24
美東
20
数学が科学の範疇に入るかどうかの議論はさておき、編集付記には ”本書は中学校の国語教科書(一九四六年度~二〇一六年度)に掲載された作品のなかから、科学随筆を独自に選んで編集したものである。” とある。2021/12/19
ざるめ
14
着眼点!(@_@)学生時代に科学者の随筆集を好んで読んでいたのに「読んだような気が…(・・?」程度にしか覚えてないや(--;)確か文庫本がまだあると思うんだけれど…うん十年前だからの~(´-ω-`)2022/02/07
tokko
13
いやぁー、おもしろかった。おそらく国語の教科書では読んだことのない随筆ですが、もし国語の教科書に載っていたら授業中にこっそりと読んでいただろうな。こういう滅多に自分では読もうと思わない文章に出会えるからこそ、国語の教科書・授業って意義があると思うのだけれど、昨今は大人になったら使わない知識は「無駄」だと思う浅薄な方が多いですね。福井謙一さんの言葉が心に沁みます。「人間、学ぶことに無駄なものは何も含まれていない。学んだことの何が、後になってものをいうかわかったものでない。」まったくその通りだと思います。2024/03/02