出版社内容情報
徳川綱吉が発した「生類憐れみの令」のもと、野犬も「お犬様」と呼ばれた時代。中野で犬小屋支配を勤める森橋家の娘・知世は、祖父、母、弟とともに小石川の剣術稽古場・堀内家の離れに移り住む。彼女は、二十一歳の嫁き遅れの身だが、どんな犬でもたちどころに手懐けてしまうことから「お犬姫」と呼ばれている。年の瀬も迫った頃、近所の牛天神を詣でた知世は、足を痛めて身を潜めていた香苗という女性と出会う。そこに現れたのは浪人者・河合真之介。知世は真之介の手を借りて、香苗を助け出すが……。『婦人公論』好評連載、待望の書籍化。
内容説明
徳川綱吉が発した「生類憐みの令」のもと、野犬も「お犬様」と称された時代。犬小屋支配を務める森橋家の娘・知世は、どんな犬でもたちどころに手なずけてしまうことから「お犬姫」と呼ばれていた。犬と人間が巻き起こす怪事件・大騒動と、知世をめぐる人間模様・恋模様をあたたかく描いた時代小説。
著者等紹介
諸田玲子[モロタレイコ]
1954年静岡県生まれ。上智大学文学部英文学科卒。96年『眩惑』でデビュー。2003年『其の一日』で吉川英治文学新人賞、07年『奸婦にあらず』で新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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onasu
11
「生類憐れみの令」の折、犬小屋支配を務める森橋家には、どんな犬も手懐けてしまう「お犬姫」と呼ばれる娘がいたとか。 そんな犬好きの知世だが、母親が四六時中の犬の鳴き声に体を悪くしたことから、祖父、弟と共に祖父の知り合いの市中の剣術道場の離れで静養することに。するとそこには、「お犬さま」で困りごとを抱える人たちが…。そして、時あたかも「忠臣蔵」の折、赤穂藩士もその道場に通っていて…。 「お犬さま」が種だが、それが発芽したストーリーは、この期ならではの人間模様(恋愛も)で、思いのほか楽しんでこられました。2023/01/06
なんてひだ
1
好きだわ諸田玲子さん。しっかりしてるもん 落語でいうオチもあるし。悪政名高い綱吉の時代と赤穂浪士とシンクロしてるのも粋だね、最初からお犬姫が単語になるって、何の疑いも持たずに進めていくのがいい 僅か一冊なのにだいぶ登場人物いたね、犬爺なんか癖の塊だし、10万匹の犬の行く末も知りたいかもしれない。実際にいたんだろうなって思うお犬姫 思ったより弟の登場が少ないので やっぱりいいですねただ人殺しだけ描いてるベストセラー作家が売れてる意味がわからない。こういう歴史を踏まえた物語を読まないとってこと2023/03/18
ぺしみち
0
ドッグトレーナーがいたら結構な商売になっただろうな。2021/09/27