出版社内容情報
古代中国の大国、斉に生まれた孟嘗君は、秦から脱出する際、食客たちによって助けられた「鶏鳴狗盗」の故事で名高い。多様な力が国と人とを動かす波瀾の時代にあって、智慧と誠実を以て燦然と輝く存在であった孟嘗君を通し、戦国時代を読み解く。文庫化にあたり、新たなエッセイを付す。
内容説明
古代中国の大国、斉に生まれた孟嘗君は「鶏鳴狗盗」の故事で名高い。多様な力が国と人とを動かす波瀾の時代に、智慧と誠実さを以て燦然と輝く存在であった孟嘗君を通して戦国時代を読み解く。書き下ろしエッセイ「回想のなかの孟嘗君」を付す。
目次
第1章 戦国時代と四君
第2章 斉国と臨〓
第3章 威王の時代
第4章 斉の二大戦争
第5章 孟嘗君の誕生と父 靖郭君
第6章 稷下のにぎわい
第7章 孟嘗君の活躍
第8章 孟嘗君と斉国の命運
系図・本書関連年表
書き下ろしエッセイ 回想のなかの孟嘗君
著者等紹介
宮城谷昌光[ミヤギタニマサミツ]
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市に生まれる。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞、93年『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2001年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
76
宮城谷さんの孟嘗君は既に読んでいるのですが、この本で春秋・戦国時代を俯瞰して頭を整理していくのはいいことだと思います。まだ読んでいない人にはいい入門書となるのでしょう。宮城谷さんのこのような随筆は非常にわかりやすさがあります。現在は公孫龍を連載されているのですがこの人物についての本もそのうち出てくるのでしょう。2022/06/23
future4227
49
春秋・戦国時代の様々なエピソードや人物を知ってはいるが、それぞれが断片的で全く繋がっていなかった。この本は、それらを時系列的に整理し、各国の思惑や事情などを絡めてわかりやすく解説してくれる。年表や系図などもあり大変参考になる。中国史というと『史記』が有名だが、宮城谷氏によると『資治通鑑』の方が断然面白いのだそうだ。今度読んでみよう。中国大河ドラマ『昭王』を観ながらこの本を読むと、もうこの時代は完璧に把握できる。2021/04/24
kokada_jnet
40
内容は散発的でいまいち。巻末の戦国時代・主要王家の系図が、なかなか、目にしないもので。この本で一番、価値がある部分かも。孟嘗君は、田氏斉の王族だったのか。2021/05/11
kiiseegen
6
書き下ろしエッセイが加わった文庫版。孟嘗君、再読しよ。2021/03/04
中島直人
5
(図書館)再読。薄く軽く、ただし、一本のストーリーとして、戦国時代を切り取ることができる。2023/08/19