中公文庫
犯罪調書

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122069329
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C1195

出版社内容情報

犯罪はその時代の意匠である。新聞の結婚案内欄を利用した連続殺人事件。農商務省の官吏が起こした本邦初のバラバラ殺人事件など、世界を騒然とさせた古今東西の犯罪を収集。軽妙な筆で事件の謎と人間のドラマを探った、知られざる20の犯罪コレクション。

内容説明

犯罪はその時代の意匠である―。新聞の結婚案内欄を利用した連続殺人事件、農商務省のエリート官僚が起こした本邦初のバラバラ殺人事件など、古今東西の犯罪二十件を収集。鋭い人間観察と心理描写で、事件の謎と人間のドラマをさぐる。著者インタビュー「犯罪は、人間のもう一つの表現」を新収録。

目次

煉歯磨殺人事件
女青髭殺人事件
肉屋の親方殺人事件
入婿連続殺人事件
ドルース=ポートランド株式会社事件
松山城放火事件
浴槽の花嫁殺人事件
岩手山麓殺人事件
ベンダーホテル大量殺人事件
背振村騒擾事件
ピルトダウン人偽造事件

著者等紹介

井上ひさし[イノウエヒサシ]
1934年生まれ。上智大学仏語科卒。「ひょっこりひょうたん島」など放送作家として活躍後、戯曲・小説などの執筆活動に入る。小説では『手鎖心中』で直木賞、『吉里吉里人』で日本SF大賞および読売文学賞、『腹鼓記』『不忠臣蔵』で吉川英治文学賞、『東京セブンローズ』で菊池寛賞、戯曲では「道元の冒険」で岸田戯曲賞、「しみじみ日本・乃木大将」「小林一茶」で紀伊國屋演劇賞および読売文学賞、「シャンハイムーン」で谷崎潤一郎賞、「太鼓たたいて笛ふいて」で毎日芸術賞および鶴屋南北戯曲賞など、受賞多数。2010年4月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ヴェネツィア

303
実際に起こった過去の事件を井上ひさしが再現してみせる試み。日本のものが11件と欧米のものが9件。井上ひさしが作家として、これらの事件に大いに感興を催したのはよく分かる。例えば、冒頭に置かれた「練歯磨殺人事件」にしても、練歯磨のチューブのトリックによってアリバイを成立させようというのが犯人の目論見だったのだが、これはまるで推理小説のトリックそのものである。「事実は小説よりも奇なり」と言うがまさにそれを地で行くかのような事件である。ただ、井上ひさしの小説の面白さは、縦横無尽に、時としては脱線しつつ進行する⇒2025/03/11

Urmnaf

11
井上ひさしによる古今東西の犯罪ルポ。地方の三面記事にしか出ないような小さな事件が多いが(犯罪が減った今なら全国ニュースかも)、ピルトダウン人やマタハリなどの有名どこも。(マタハリは事件なのか?)犯罪者の側に焦点を当て、事件の背景を探る。それ、あまり関係なくね?と思うような社会的背景もあったり、らしさは満載。2020/11/03

ポメ子

6
井上ひさしが集めた20の事件の内容と考察。時代が事件を起こす一因にもなりうるのを感じた。2021/03/27

you

5
井上ひさしの新刊?こんなルポ書いてたっけ?と本屋でガン見して購入。凄惨な事件のルポといえば若き日の沢木耕太郎やタイプは違うが松本清張、吉村昭が思い浮かぶが、井上ひさしが書くとこうなるのかと感心。最後に掲載されている著者へのインタビューが面白い。今の時代、こんな発言したら炎上もの、って云うか面白いって言った俺も刺されるわ。こんな正義中毒者みたいなこと考えた自分が情けない。中高生のころ井上ひさし、星新一、北杜夫、開高健などよく読んだなあ。。。久しぶりに名前を見て懐かしかった。2020/10/27

おぎゃ

4
おもれ〜。一個一個が短いのが残念。とりあげられた一個一個の事件で一作ずつ書けるでしょ。2024/01/16

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