出版社内容情報
「百閒先生日暦」「『冥土』の周辺」ほか阿房列車でお馴染み〈ヒマラヤ山系〉による随筆と秘蔵書簡への詳細な註解。百鬼園文学の副読本。〈解説〉田村隆一
内容説明
名著『阿房列車』シリーズでお馴染みヒマラヤ山系氏による百鬼園文学の副読本。「百〓先生日暦」「『冥途』の周辺」「漱石をめぐって拾遺」ほか七編を収録。「百〓先生書簡註解」は、昭和二十三年五月から二十六年九月までの著者宛の書簡に丹念な註解を施した貴重な資料である。
目次
百〓先生日暦
漱石山房圖そのほか
漱石書簡
「冥途」の周邊
漱石をめぐって拾遺
百鬼園先生御馳走帖
阿房列車小遺帖
百〓座談抄
雑俎
鬼苑先生當用帖
鬼苑先生映像そのほか
百〓先生書簡註解
著者等紹介
平山三郎[ヒラヤマサブロウ]
1917(大正6)年東京生まれ。作家。法政大学文学部日本文学科卒業。32年鉄道省東京鉄道局に就職。運輸省誌『大和』、日本国有鉄道誌『國鐵』の編纂に従事する。2000(平成12)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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HANA
58
『阿房列車』に登場するヒマラヤ山系氏にして百鬼園先生の弟子である著者が、その思い出を綴った一冊。ただ前半は個人的な思い出というのはあまり出てこず、百鬼園先生と漱石の関係や『冥途』が出版された当時の事等、作品の解説みたいなものが続く。後半は翻ってご馳走の事や阿房列車の事等が語られ、俄然面白くなる。写真を撮られるのが嫌いな先生が撮り始められるや調子に乗りだし、仕舞には現像を楽しみにしていたところ、写真全てが失敗していたエピソード等、この人以外には書けないと思う。師弟の愛情に満ち溢れた良い一冊でありました。2023/09/22
Mark
3
著者は当時国鉄の職員にして、有名な阿房列車シリーズで、内田百閒先生のお供として珍道中に欠かせない存在として登場する、「ヒマラヤ山系」さん。 漱石門下だった百閒先生との交流が記されていて、漱石・百閒のファンとしては興味が尽きない。思わず笑いのこみあげてくる逸話も多く、気難しくも洒脱な百閒先生と著者とが、相互に信頼しあい、広い意味での友情で結ばれているように感じ、羨ましくもある。2020/04/11
ノリン
0
の2020/05/10