出版社内容情報
長崎奉行の任を解かれ小普請入りした荻生但馬は、船宿の二階で三味線三昧の気ままな日々を送っていた。しかし、公平で人情味溢れる仕事ぶりが長崎でも評判だった男を幕閣も放っておかず、新役の御蔵入改方頭取に任命する。南北町奉行所や火付盗賊改が取り上げない訴えや未解決事件を探索する御蔵入改方は、但馬を入れてもたったの五人。頭取自身が「一癖も、二癖もある面白い奴ら」と評するはみ出し者たちが、各々の特技を活かし、難事件に挑む! 文庫書き下ろし
【目次】
第一話 消えた花嫁
第二話 吝嗇の夢
第三話 木乃伊取り
第四話 名門の穢れ
内容説明
長崎奉行を馘首になった荻生但馬は、三味線三昧の気ままな日々を送っていた。だが、その仕事ぶりが長崎でも評判だった男を幕閣は放っておかず、新役の御蔵入改方頭取に任ずる。町奉行所や火付盗賊改が取り上げない訴えや未解決事件を探索する御蔵入改方は、但馬を入れて「はみ出し者」五人。各々の特技を活かし難事件に挑む!
著者等紹介
早見俊[ハヤミシュン]
1961年岐阜県岐阜市生まれ。法政大学経営学部卒業。2007年より文筆業に専念し、「居眠り同心影御用」「佃島用心棒日誌」で第6回歴史時代作家クラブシリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
84
御蔵入改事件帳 1巻。少し変わった町奉行所、火付盗賊改が取り上げない、未解決事件を探索する御蔵入改少し変わった部署でしかも、はみ出し者と呼ばれる大門武蔵、緒方小次郎、太鼓持ちの喜多八、すりのお紺の五人が担当し事件解決する、読みやすい面白ですね。2020/10/25
Tatsuhito Matsuzaki
12
長崎奉行をクビになった荻生但馬と、世のはみ出し者五人組が、奉行所や火盗が取り上げない些細な事件やお蔵入り事件を解決する探索系時代小説。 こういった感じの物語は、古典や時代劇はもとより、現代小説や映画・テレビドラマでも刑事、医療、企業を舞台として数多くありますが、人気の秘訣は主人公をはじめとする登場人物の個性的な魅力と しっかりとしたストーリー設定、心に響く名台詞、本筋に絡む様々な伏線とその回収の絶妙さ…etc.だと思っていますが、本作もしっかりとその路線を踏襲したものとなっています。2023/06/13
Tatsuhito Matsuzaki
5
「#御蔵入改事件帳」 (#早見俊・#中公文庫) 迷宮入りした難事件を個性的な面々が協力して解決する安定の時代小説。 江戸の捕物ですが、現代の探偵小説風なのは、主人公のキャラクターと著者のストーリー構成に起因するのではと思います。2020/06/21
陽ちゃん
5
長崎奉行を馘首になった荻生但馬を頭に南北それぞれの奉行所から干された大門武蔵、緒方小次郎、太鼓持ちの喜多八、すりのお紺の五人で結成?された御蔵入改ですが、公式なお役目なの!?っていう成敗の仕方はどうなんだろう。どっちかというと隠密というか仕事人みたいなんですけど。そもそも太鼓持ちやすりがメンバーなのも公式のお役目としてはあり得ないですし。設定としては面白いのですが、続くのかしら。2020/03/22
シンミチ
4
面白かったぁ!やっぱり、勧善懲悪ものはスカッとしますね。「はみ出し者」とはいえ、仕事に抜かりなし!シリーズになってもらえるといいな。仕事には徹するけど、人情も忘れない但馬、"イケオジ"って感じでいいですね(笑)。2020/03/27