出版社内容情報
しっかり貯金して老後の備えは万全だったわが家に、突然金難がふりかかる!後藤篤子は悩んでいた。娘が派手婚を予定しており、なんと600万円もかかるという。折も折、夫の父が亡くなり、葬式代と姑の生活費の負担が発生、さらには夫婦ともに職を失い、1200万円の老後資金はみるみる減ってゆく。家族の諸事情に振り回されつつもやりくりする篤子の奮闘は報われるのか?普通の主婦ががんばる傑作長編。
垣谷 美雨[カキヤミウ]
著・文・その他
内容説明
「老後は安泰」のはずだったのに!後藤篤子は悩んでいた。娘の派手婚、舅の葬式、姑の生活費…しっかり蓄えた老後資金はみるみる激減し、夫婦そろって失職。家族の金難に振り回されつつ、やりくりする篤子の奮闘は報われるのか?ふりかかる金難もなんのその、生活の不安に勇気とヒントをあたえる家計応援小説。
著者等紹介
垣谷美雨[カキヤミウ]
1959年兵庫県生まれ。ソフトウェア会社勤務を経て、2005年『竜巻ガール』で小説推理新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
646
この感想を読んでくださっているみなさんの年齢はマチマチです。老後なんて遠い未来という方から、他人事でなくなってきたという方、そして現在進行形で老後を生きていらっしゃる方、そんなそれぞれの世代の人たちに、それぞれの視点から興味深く読み解いていける面白さがこの作品にはあると思いました。垣谷さんならではの極めて読みやすい筆致でぐいぐい読ませるこの作品。深刻になりすぎてもいけない、でも誰もが少しづつ考えていかなければいけない未来を示唆するこの作品。読後、老後というものに少し意識が向くのを感じた、そんな作品でした。2022/07/02
ミカママ
622
これはまさに、「役に立つ」エンタメ小説。途中なんだかいろいろ耳の痛い部分もあったが、自分の老後を少しだけ見直す機会に恵まれた。まずは自分の物欲に喝を入れたい。当時「◯カラットのダイヤの指輪欲しいな」と言ったわたしに「バカだね〜〜現金で持ってるのがいちばんだよ」とアドバイスくれた年上の友人の言葉を思い出す。(結果、もちろんダイヤは買った)。物欲と経済収支と、これからもは折り合いをつけて、来たる日を迎える所存である(笑)2019/03/16
三代目 びあだいまおう
534
結局は温かくて優しくて面白かった!読んでてずっとムカムカしっぱなし!倹しく切り詰めてちょっとずつ貯金を頑張ってきた主人公篤子が哀れで、できた息子さん以外の関係者全員にイラつき説教したくなる。気の弱い娘とその婚約相手、実家の見栄でド派手婚!意志なき夫の両親のアホらしいほどの贅沢三昧と超高級ケアマンション。義父のための豪華な葬式などで無惨に減ってゆく貯金残高!人間関係と彼らの見栄が絡むと断れないもどかさ理不尽さ‼️想像した展開ではなく後半はドタバタ喜劇でみんな好きになった❗人生こんなもんだ!何とかなる‼️🙇2019/03/16
小梅
528
令和になり最初の読了本になりました。やっぱり垣谷作品好きだわ〜ラストに希望が感じられるから。平成から令和をまたいで読みましたが、本当に面白かった。2019/05/03
もりやまたけよし
464
お金よりも人情が必要ということか。いつもながら、途中までの息詰まるような展開が、本音をぶちまけるところから一気に面白くなる。主人公のお姑さんが一番光っていたかな。2021/02/11