中公文庫<br> 組織の不条理―日本軍の失敗に学ぶ

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組織の不条理―日本軍の失敗に学ぶ

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  • サイズ 文庫判/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122063914
  • NDC分類 396.21
  • Cコード C1134

内容説明

個々の人材は優秀なのに、組織となると不条理な方向に突き進んでしまう。現代日本においても、あらゆる組織に見られるこの病理の根源は何か。旧日本軍の「失敗」を「取引コスト理論」「エージェンシー理論」「所有権理論」など最新経済学理論での分析を通して追究。

目次

第1部 組織の不条理解明に向けて(組織の新しい見方―新制度派経済学入門;なぜ組織は不条理に陥るか―不条理な組織行動を説明する理論)
第2部 組織の不条理と条理の事例(大東亜戦争における日本軍の興亡―日本軍はどのように戦ったか;不条理なガダルカナル戦―なぜ組織は後もどりできなかったのか;不条理なインパール作戦―なぜ組織は最悪の作戦を阻止できなかったのか;不条理を回避したジャワ軍政―なぜ組織は大量虐殺を回避できたのか;不条理を回避した硫黄島戦と沖縄戦―なぜ組織は大量の無駄死にを回避できたのか)
第3部 組織の不条理を超えて(組織の本質―軍事組織と企業組織;組織の不条理と条理―進化か淘汰か;組織の不条理を超えて―不条理と戦う企業戦士たち)

著者等紹介

菊澤研宗[キクザワケンシュウ]
1957年生まれ。慶應義塾大学商学部卒業。同大学大学院商学研究科博士課程修了。ニューヨーク大学スターン経営大学院客員研究員、カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院客員研究員、防衛大学校社会科学教室教授、中央大学教授を経て、慶應義塾大学商学部・大学院商学研究科教授。著書に『比較コーポレート・ガバナンス論』(有斐閣、第一回経営学史学会賞受賞)、『組織の経済学入門―新制度派経済学アプローチ』(同)、『ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー』(祥伝社新書、慶應義塾賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

37
2000年に書かれて、何度も復刊し、そのたびに、新たな事象が追加されている。大敗を喫した日本軍の行動は非合理的で不条理と分析されることが多いが、著者は異をとなえる。人間はそもそも合理的ではなく限定的に合理的。だから様々な摩擦が生まれ、不条理な事象を生み出すという。文庫本のあとがきではシャープや東芝、東京五輪の開催費用などの不条理さを指摘している。なんだか難しく書いてるが、要は失敗と分かっちゃいるけど、いまやめたら様々な軋轢やコストが生じるからやめられずにズルズルいってしまう、ということですな。2018/05/29

kawa

32
後に無謀と非難される太平洋戦のガタルカナル戦・インパール作戦等を「限定的合理性」と言う視点から、現場の指揮者の行動には一定の合理性があったと論証する。新たな視点で興味深いのだが、要するに日本軍内部に巣くっていた古い作戦思想に対する同調圧力に抗するのが大変だった結果とも言え、近代戦に対応できなかった参謀本部等の軍中枢の責任を免れるものではないと思う。なお、そのような圧力に抗した良い例として硫黄島戦と沖縄戦を挙げ、合わせて、組織論として批判的組織風土と自らの信ずる自律的価値判断の重要性を指摘している。2023/10/12

masabi

31
【要旨】旧軍の失敗事例をもとにいかに組織が合理的に失敗するかを分析する。【感想】類書の「失敗の本質」と異なった結論だ。人間が限定合理性しか持ち合わせないことを前提に、改革するにも現状維持のコストと比べ得失を考えて行動を決定する。失敗を回避するには絶えず批判的議論を続けて組織を刷新しなければならない。分析はともかくとして解決策の哲学的アプローチは疑問が残る。 2017/06/12

さきん

30
今までの失敗は完全合理性という、もはや神のような視点から分析されることが多かった。しかし、実際は人間は限られた状況や選択肢一つ一つにコスト、メリットの大小があることから、限定合理性に縛られていると著者は指摘する。いつまでも売れない製品にこだわって自爆したり、インパール作戦の無謀な戦い方、ガナルカナル島の戦力の逐次投入+白兵戦からの全滅という事例は、実は現場の合理的な判断が突き詰めた結果としてでたという指摘。そして、そうならないためには、カントの実践理性という自律した考え、倫理、行動規範を持つ大切さを説く。2019/01/20

funuu

30
「人間のなすあらゆることは、初めから完全無欠ということはあり得ない。はじめは取るに足らない欠陥に思えたものから、時が経つにつれ障害が芽生えてくる。それゆえ、法律であれ制度であれ、現状に合うような手直しが、常に必要になってくるのである。」限界合理的に考えて合理的に不条理に失敗する。硫黄島沖縄戦がアメリカの本土進行を遅らせることに成功。この成功が原爆投下の正当化、日本の非武装化に繋がる。ウロボロスの輪。目前の問題として「北朝鮮」がある。どうする大本営。ガダルカナルにならなければいいのですが。2017/10/09

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