中公文庫<br> ノモンハン―元満州国外交官の証言

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中公文庫
ノモンハン―元満州国外交官の証言

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122061453
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C1121

内容説明

一九三九(昭和一四)年夏、満州とモンゴルとの国境で、ソ連軍と日本軍が激突し、合わせて二万近くの戦死者を出したノモンハン事件は、現代日本も抱える「国境問題」を、軍事力で解決しようとして起こった悲劇だった。停戦後の国境確定交渉に参画した外交官が綴る「事件」の深層。

目次

第1章 満州里会議―ノモンハン事件の序幕(満州里外交部弁事処;実りなき満州里会議)
第2章 ホロン・バイルの民族史(北方の諸民族;日ソ両国の野望;満蒙国境の成り立ち;地図と国境線;国境地帯現地調査)
第3章 ノモンハンの政治地理(ノモンハンとは何か;いずれが不法か;浮かばれぬ犠牲者;満蒙の国境確定)
第4章 歴史からの教訓(国境・領土を考える;事件の本質)

著者等紹介

北川四郎[キタガワシロウ]
1913年岐阜市生まれ。35年大阪外語大学蒙古学科卒業後、満州国外交部に就職。39年のノモンハン事件の後、ソ連との国境確定会議に参加。43年に応召。戦後、岐阜県伊奈波地方事務所勤務、自治労県連書記長を経て、中央交易株式会社に入社。在職中、日中友好協会、国際貿易促進委員会、日ソ親善協会設立に参加。2004年、死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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筑紫の國造

14
著者は、元満洲国外交部の外交官で、ノモンハン事件後の国境画定交渉にも参加している。本書がノモンハンを扱った他書と違うのは、戦闘について全く触れておらず、「国境」という観点から書き綴っていることだ。ノモンハンについての本は多々あるが、これは珍しいだと思う。著者の職業柄だろう。その点では、とても貴重と言える。ただ、副題に「証言」とある割には、実体験の記述が少なかったのは残念。また、田中克彦の解説は噴飯物。解説とは名ばかりの、自説の開陳と自慢ばかり。「私が〜」ってうるさい。しっかりこの本の「解説」をしないさい。2018/01/28

印度 洋一郎

7
旧満州国(日本ではなく)外務省勤務の著者が、ノモンハン事件をそもそもの原因だった"国境"という観点から読み解く。著者の見解では、国境線の認識ではモンゴル・ソ連側に歴史的根拠があり、日本側は意図的にそれを無視していた、という。日本人の国境に対する概念は、暮らしている島国という環境のせいか甚だあやふやなもので、対外的には通用しないような主張をしてしまうのだという。国境問題は武力によらず、外交で解決出来るという、外務官僚らしい結論に至る。満蒙国境の町満州里に赴任した、満州国外務省勤務時代の回想も興味深い内容。2017/03/11

Toska

5
外交官としての立場でノモンハンに関わった人による貴重な著作。「われわれが、ノモンハンの悲劇に学ぶべきは何か。それは戦術とか装備とか、指揮の巧拙ではない。関東軍はそもそも事の発端からして、ボタンを掛け違えていた。すなわち、島国の日本人の通弊として国境というものについて正しい認識をまるで欠き、そしてそのことに気づかないまま泥沼のような戦場に幾多の将兵を送りこんだのであった」(21頁)。著者の主張はこれに尽きると思う。ノモンハンに関心を持つ者なら、戦記の類よりも先に読んでおくべき一冊。2022/05/07

pepe

2
満州の外交官によるノモンハン事件(ハルハ河戦争)の外交的経緯と国境をめぐる政治地理的な問題の記録。国境の決定は民族の歴史や国家の政策と関連するため、国境問題は軍事的にではなく外交的手段によって解決されることが可能であるとする主張。今日の竹島や尖閣問題ともつながる。2015/09/21

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