中公文庫
滞英偶感

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  • サイズ 文庫判/ページ数 225p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122060753
  • NDC分類 302.33
  • Cコード C1121

内容説明

大正期の二大政党制確立の立役者・加藤高明。後年首相となる彼が、駐英大使だった明治末、『時事新報』に連載した匿名のレポート。英国の政治制度・王室・労働問題から人情風俗まで、自らの見聞をもとに、多岐にわたって具体的に解説・論評した同時代史料。

目次

滞英偶感(民主主義と王室;労働組合と産業;国防問題;税制改革問題;婦人参政権運動;英国の議院政治;英国政界雑俎;上品なる新聞紙;英国の人情風俗)
講演 英国人に就ての所感
講演 英国の文明

著者等紹介

加藤高明[カトウタカアキ]
1860年(万延元)名古屋藩の下級武士の家に生まれる。81年(明治14)東大法学部を首席で卒業し、三菱に入社。三菱の創業者岩崎弥太郎の女婿となる。外務省に転じ、94年駐英公使。1900年第四次伊藤内閣の外相に就任、第一次西園寺、第三次桂、第二次大隈内閣でも外相となる。その間、08~13年には駐英大使となり、在任中「滞英偶感」を発表。16年(大正5)憲政会を結成し、第二次護憲運動に参加。24年護憲三派を率い首相に就任。普通選挙法を成立させ、治安維持法を制定した。26年(大正15)総理在職中に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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まさ影

7
後の首相加藤高明が英国滞在経験をもとに新聞に発表した随筆をまとめたもの。今回初の書籍化とのこと。意地悪く言うと「元祖出羽守によるお叱りエッセイ」なのであろうが、当時のエリートが先進国イギリスをまた日本の現状をどのように認識していたのかがよく分かる。2015/05/09

timeturner

4
明治の末に駐英公使だった人が書いたものなので、一般の日本人には知る機会がなかった情報も把握していたことがわかる。また、英国人の暮らしぶりを同時代の日本人と比較して語ることで、当時の日本の民度が窺える。2015/09/09

バルジ

2
近代日本の代表的な「英国贔屓」である加藤高明の英国論。さすがに英国贔屓だけあってイギリスの社会制度から気風まで「文明」の深奥を含めて最大限の賛辞を送る。読んでいて面白いのはイギリスを称揚するのと対称的な加藤による批判的な視座からの日本社会の姿である。約束は守らない、議論をしようにも反対者の意見に罵詈雑言を浴びせ議論すら出来ない。民主社会における基本的な土台すら怪しい当時の日本社会を見る目は厳しい。出羽守の誹りを免れ得ない危うさを孕みつつ、それでも加藤の遺したイギリス論は今もなお通用する一面を持っている。2020/09/06

みつがね

1
英国贔屓の面目躍如!の煽りのそのままでした。 当時のイギリスの暮らしや生活文化まで言及しているので、英国文化の理解にも役立ちます。2015/12/16

原ケイ

1
イギリス贔屓すぎて笑った

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