内容説明
ぼくが養護施設の前に捨てられていたのは、医者の見立てによると二歳になるかどうかの年だったらしい。「あやと」と名前だけ書いた紙しか置いてなかったのは、ぼくは親にではなく、誘拐犯にでも捨てられたからなのか。―中学校でも異物扱いのぼくは、卒業を前にして、十三年前のあの日を探し始める。今日までの点線の道を塗りつぶすために。
著者等紹介
軒上泊[ケンジョウハク]
兵庫県生まれ。1977年に少年院で法務教官を務めた体験をもとに書き上げた「九月の町」(後に『サード』と改題)でオール讀物新人賞を受賞し鮮烈にデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
M.I
10
現実は小説より奇なり、ということはままあるのだけれど こういう登場する人間がきれいに偶然にもつながって最終的に物語としてまとまったという印象。新聞でそういう偶然もあるのかって読むのはよいのだけれど・・ そうかと期待してもああやっぱりそうじゃないよな、っていうのが常にあるわけで でも物語だからそこは何も現実をリアルに反映させるだけがよいとは思わない。 ただなんていうんだろう、そんなこともあるんだって納得できるようなものを感じられなかったのが残念。 主人公の心の動きと自然や景色をまじえた描写は素敵だった 2015/08/18
しーやん
2
ドラマティックな展開やのに、それを感じさせない静かな世界。スリルというタイトルがついてるけど、ハラハラするところは無い。ただ、自分が主人公の立場やったら…皮がカリカリのタイ焼きが食べたくなりました。2017/11/03
しゅしゅ
1
出生不明の少年の話なんですが、こんなに小説っぽくない小説は初めてみたというぐらい、ごちゃごちゃしていて節操のない作品でした。途中はほとんどとばし読みでした(苦笑)いやぁこれはひどいです。2015/01/19
Q_P_
0
事実は小説よりも奇なりを小説でやってみたって感じ。2016/05/11
bondo
0
ナイス不要。犯人探しではないけど、楽しめました(☆☆☆7)2016/01/05
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