感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
更紗蝦
8
加納と風間の関係性は、『虹色のトロツキー』のウムボルトとジャムツを思い起こさずにはいられません。2015/08/08
shimashimaon
3
金玉均(キムオクキュン)登場。この両班貴族の野望と貴族然とした振舞いは素朴に日本人の尊敬の対象になり得たかもしれません。岡崎久彦『陸奥宗光』を読んだ直後で、陸奥の怜悧さはいいが、それと比べて伊藤博文の描かれ方が軽すぎるのが少し不満です。さて、きっと何某かの歴としたバックグラウンドがありそうだが脱獄囚となってしまったため武道一本で生き抜かざるを得ない主人公と、偽りのバックグラウンドを不正に獲得してのし上がろうとするもう一人の脱獄囚との因縁が、この先どうなるのか?2022/02/26
宮崎太郎(たろう屋)
2
二人の青年が袂を分かち、一人は柔術を極めるなか、朝鮮から亡命してきた金玉均の護衛の職に、一人は山師の名を奪い、陸奥宗光の懐に飛び込み、日本と朝鮮、清国を巻き込む歴史の中に身を投じる。2024/03/24
トーヘン
2
硫黄山はともかく、金玉均まで出てくるのがさすがとしか言いようがない。そしてカミソリ様がスゲェ。2015/06/10
でろり~ん
0
相変わらず主人公は巻き込まれ型で物語は進捗していく。明治の首魁たちの薄っぺらさにリアリティはないけれど、話としては日本という国の流れとうまく絡んできて、さすがに上手いストーリーテリング。そうなんだね。お国の為っていうのは、ずっと昔から言い廻されてきた言葉、概念なんだね。その時その時の国の形が違うだけ。ついこの前までの三百年間、藩という単位が国だったのに、数十年後には東アジアに大きな面積を占めた。日本の動きは歴史的にも爆発的な側面があるのかもしれない。生き残るための工夫として。2015/06/14
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