中公文庫
評伝北一輝〈1〉若き北一輝

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  • サイズ 文庫判/ページ数 389p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122059856
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1121

内容説明

日本近代史上最も危険な革命思想家、北一輝。その特異な人間像と強靭な精神を描き切る全五巻。近代日本の思想のドラマに向き合ってきた著者による圧倒的な達成。本巻では、北の生い立ち、思想形成が佐渡の生々しい歴史と風土、濃密な人間関係の中に立ち現れる。天皇制国家と社会主義を連結する浪漫的革命家はいかに生まれたか。毎日出版文化賞受賞。

目次

第1章 記憶の底(北海の孤島;明治十六年佐渡 ほか)
第2章 理想と現実の亀裂(佐渡中学入学;時代への参画 ほか)
第3章 現実の拒絶および世界創造の予兆(白面の書生;北輝次郎の華麗なる登場 ほか)
第4章 吾人の帝国とその社会主義(真正なる国体論の創出;不敬事件の全貌 ほか)
第5章 浪漫的革命への旅立ち(詩人の誕生;過去―詩を書けぬ詩人 ほか)
北一輝と佐渡ヶ島―補足的に

著者等紹介

松本健一[マツモトケンイチ]
1946年(昭和21)群馬県生まれ。東京大学経済学部卒業。法政大学大学院在学中に『若き北一輝』(現代評論社)を発表。以後、日本の思想・政治・文学についての評論活動を展開。現在、麗澤大学教授。著書に、『近代アジア精神史の試み』(岩波現代文庫、アジア・太平洋賞受賞)、『評伝北一輝』(全五巻、岩波書店、毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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廊下とんび

1
早く続きが読みたい。しかしながら長い『恋愛に関する論争』今のネット掲示板での不毛な論争を彷彿させる、当事者たちは真剣なんだろうけど2014/09/26

1
歴史のかなたに佇む人物をとらえようとすると、どうしても現在の価値観によって裁断して、どんな同時代のパースペクティブのなかで思考を養ったのか、見えなくなりがちだ。すぐれた評伝は、その短絡から脱して、とりかこむ環境や人々、思潮を懐ふかくおさめながら、筆の赴く先々に流し込むことで、まるでその場に生きているかのような息遣いを蘇らせる。日本における評伝文学の貧しさを嘆いた文筆家がだれだったか忘れたけれど、一巻のみでも、江藤淳の漱石、西尾幹二のニーチェにふれて以来の知的興奮と読書の歓びにひたれたことを記しておきたい。2014/08/13

こい

0
たまたま本屋で見つけて買ってから読み終わるのにだいぶ時間がかかった。日本改造法案大綱の著者ということとマンガの龍に出てきたな、というくらいしから知らなかった。人物をよく知るために幼少期から書かれているところがよかったかな。あと恋愛に関する論争でのやり取りは大の大人が紙面で何やってるんだかと思ってしまったが、そういうのもこんな本じゃないと読めない訳で、そういう意味でも面白い本でした。2015/04/22

ishii.mg

0
松本健一二十代の作品なのか。わからんと書いておこう。佐渡がわからん、浪漫的革命家が理解できん、著者の書きぶりが晦渋。明治の代では、兆民、秋水から黒龍会まで、自由民権から国権までごちゃまぜの時代であり後世の右翼左翼などという分別は意味がない。その意味で2巻以降に期待しておこう。2022/11/23

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