内容説明
敵国の美姫を手中にして凱旋した近衛少佐・新城直衛を、衆民は歓呼して迎えた。だが、その名声を喜ばぬ者たちの怨嗟は皇都の闇に広がり、おぞましき策謀が蠢き始める…。そのとき、つかの間の平穏を突き崩し、帝国軍の容赦なき冬季攻勢が発動!つくられた“英雄”新城は再び最前線へと赴くが!?書き下ろし短篇「島嶼防衛」を収録。
著者等紹介
佐藤大輔[サトウダイスケ]
1964年、石川県生まれ。戦略シミュレーション小説に独自の世界を切り開く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hnzwd
33
シリーズ第五弾。ユーリアとの日々が少しだけ描かれていますが、、よい。帝国側の内紛で終わった前巻でしたが、皇国側もやはり内紛の予感。直衛の活躍を快く思わない人々が暗躍。まあ直衛なら、それを折り込んだ上での立ち振る舞いをするんでしょうが。本格的な戦闘は次巻に。2014/06/21
かるかん
26
新城の行き過ぎた不遜な態度に反論するも、正しいが故に論破されてしまう流れが、新城の司令官としての能力を一層目立たせている。2015/01/09
東京湾
22
「刀折れ矢尽きた敵の武勇を認め、敬意を抱けぬのであれば戦争などするものではない」 六芒郭攻防戦終結後、敵姫・ユーリアと共に皇都へ凱旋する新城。衆民からは英雄と担ぎ上げられ、五将家からは遂に排斥すべき存在として確定する。前半は主に皇都での日常。新城を取り巻く諸々の環境がなかなかこじれていて面白い。また天龍の住処が描かれていたのが印象的で、龍口湾での水軍戦も本当に心昂るものだった。そして後半、突如として攻めかかる<帝国>軍と、迎え撃つ駒洲軍。もうこれは〆で全部もってかれた。これは次巻どうなるんだろうか、期待。2017/01/19
ぺぱごじら
19
自らが籠る六芒郭要塞を爆破し、眼前の帝国将軍ユーリア姫を殺そうとしたが、気が変わって愛人にした新城直衛でござるの巻(笑)。戦時中とはいえ、まだ戦火は遠い皇都に直衛が帰還した瞬間、華々しい政治闘争の幕が上がる。胸中はどうあれ龍口湾→六芒郭と、皇国軍として務めを果たした唯一の部隊長である直衛の身辺には、それでもなお毀誉褒貶入り交じる評価、それに見合った信頼と敵意が取り巻く。それら全てに対し、内面に吹き荒れる感情の嵐を隠し平然と日々を過ごす直衛。自分もこうありたいものだ。附属の短編はいつも絶妙。2014-1012014/05/24
サン
16
皇国の守護者シリーズ五冊目。六芒郭の攻防後、の皇都でデート。英雄新城をとりまく情勢は相変わらずきな臭い。先が気になり、一気読み。2019/04/30