中公文庫
ケインズの予言―幻想のグローバル資本主義〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 241p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122059207
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C1133

内容説明

グローバル経済が進展するなかで、社会は「人々の生の豊かさ」をどのように構想しているのか。そこへの問いを発するとき、いまケインズの思想が甦る。田園のゆったりした生活、芸術を楽しむこと、友人たちとの優雅な語らい…「豊かな生活」への基本的な課題に論を進めた本書には、まともな文明を築くための思索の鍵がある。

目次

序章 凋落したケインズ(ケインズ主義は破綻したか;一国主義的立場の限界 ほか)
第1章 国民経済主義者ケインズ(国内労働生産に基礎をおいたスミス;抜け落ちてしまったふたつの問題 ほか)
第2章 「確かなもの」への模索(企業の投資と市場経済の安定;「将来の期待」の決定的役割 ほか)
第3章 グローバリズムの幻想(国家のコントロールを超えた市場;金融のグローバル化と情報のヴァーチャル化 ほか)
第4章 隷従への新たな道(不安定化するナショナル・エコノミー;戦略的産業をめぐる対立 ほか)
第5章 「没落」という名の建設(グローバリズムがはらむ問題;ケインズ的公共政策の有効性 ほか)

著者等紹介

佐伯啓思[サエキケイシ]
1949(昭和24)年奈良県生まれ。東京大学経済学部卒。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。『隠された思考』(サントリー学芸賞受賞)『「アメリカニズム」の終焉』(東畑記念賞受賞)『現代日本のリベラリズム』(読売論壇賞受賞)ほか著書多数。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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