内容説明
ルネサンス期の大知識人エラスムスが、友人トマス・モアに捧げた驚天動地の戯文。痴愚の女神なるものを創造し、人間の愚行を完膚なきまでに嘲弄する。堕落する教界、腐敗を極める世俗権力。当時の社会、人びとを観察し、エラスムスが描き出した痴愚や狂気は、いまなお私たちをとらえてはいないか。ラテン語原典からリズムある新鮮な訳が生まれた。
著者等紹介
エラスムス,デシデリウス[エラスムス,デシデリウス] [Erasmus,Desiderius]
1466年、ロッテルダムに私生児として生まれ、1536年、バーゼルで死去。カトリックの司祭、神学者で、人文主義者。エラスムスが手がけた、ラテン語・ギリシア語対訳の新約聖書は広く読まれ、その思想は、宗教改革期の全ヨーロッパに影響を及ぼした
沓掛良彦[クツカケヨシヒコ]
1941年、長野県生まれ。東京外国語大学名誉教授。早稲田大学第一文学部ロシア文学科卒業。東京大学大学院博士課程修了。文学博士。専攻は、西洋古典文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件