出版社内容情報
謎の「人生再生セミナー」に集まってきた「落ちこぼれ」たちは、再起をかけて小笠原諸島へと出航する。『君たちに明日はない』の著者が放つ、新たなエール小説。
内容説明
新聞に不思議な広告が掲載された。「人生再生セミナー 小笠原塾」。実態は謎だが、そうそうたる企業が後援し、最終合格者には必ず就職先が斡旋されるという。再起をかけて集まってきた人生の「落ちこぼれ」たちは、期待と不安を胸に抱き、はるか小笠原諸島へと出航する!迷える大人たちのための、新たなエール小説。
著者等紹介
垣根涼介[カキネリョウスケ]
1966年、長崎県生まれ。筑波大学卒。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞、デビュー。04年、『ワイルド・ソウル』で大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞と、史上初のトリプル受賞に輝き、05年には『君たちに明日はない』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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三代目 びあだいまおう
249
人生の落ちこぼれ達を再生させるための小笠原諸島合宿セミナーと銘打たれた新聞広告に、主人公の元ヤクザ、引きこもり東大生、ぽっちゃりフリーライターが感化され参加を決める!テーマと作者垣根先生への期待値は高い!しかしながら上巻までは主人公達の人生紹介がメインで盛り上がりに欠けるかな。『地獄の訓練』で割と有名だった富士宮:管理者養成学校の訓練にも随分参加しましたがそんなに人間簡単には変われないよ❗垣根先生?下巻に期待してもいいんですよね?内心止めたいけど、信じて読みますよ?さぁどんな仕掛け、展開が待ってる⁉️🙇2019/07/14
スエ
123
教習所ッ!!車は一人一台が当たり前だの群馬県。避けては通れない聖地メッカです。18過ぎて免許持ってないと「なぜ?の嵐」。季節はずれの恋しちゃう吉沢秋絵状態よぉ❢スケバン刑事ってか?!斉藤由貴に南野陽子、松浦亜弥に中村由真。忘れちゃいけない浅香唯。大西結花は折り鶴です。鉄仮面よ、永遠に…。って!本編ッ❢ 人生再生セミナーで小笠原諸島へ向かう一行。いたいたッ!!めちゃくちゃタイプのもとヤクザ、柏木真一。確か他の作品とリンクしてるはず。不器用で昔気質のアウトロー。嫌いじゃない。イヤ、好きだっ!!月が綺麗ですね。2023/11/04
KAZOO
105
様々な挫折などを経験している若い学生から元暴力団、あるいは現役から退いた人物などがこの小笠原の父島と母島で行われる自己啓発セミナーに参加します。最初から結構人的な関係が問題含みの様相を呈しますが、徐々に主要参加者の過去の経歴などが明らかにされていきます。中間試験のようなものがありそれに合格しないと後半のセミナーには参加できないなど私は結構楽しめました。2015/08/28
ゴンゾウ@新潮部
101
人生再生をテーマにした作品。まさにセミナーを受講しているような感覚だった。大自然の残る小笠原諸島でセミナーは実施される。セミナー参加者だけではなく、島の移住者達にも人には言えない過去やトラウマがあるようだ。本当のセミナーの目的がまだ見えてこない。もやもやの残る上巻。2016/12/19
ehirano1
78
確率論や認知論のセミナーに係る試験における参加者の回答が自分の過去の一時期と重なる部分があり、遠い昔を思い出し、”当方は青かったなぁ”とつくずく苦笑。2015/11/10