中公文庫
性犯罪報道―いま見つめるべき現実

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  • サイズ 文庫判/ページ数 277p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122057982
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C1136

出版社内容情報

あなたが、家族が、そして恋人が、性暴力にあったらどうしますか。大反響を呼び問い合わせが殺到した新聞連載。心の痛み、苦しみを超えて語られる真実が渾身のノンフィクションに。

内容説明

「性暴力がどんなに被害者の人生を壊すのか、あまりにも知られていない」―多くの人たちが、苦しみを抱えながら息を潜めて生きていたという過酷な現実に、取材班は胸が締め付けられる想いをしながらも向かい合った。これまでタブー視されてきたテーマに真摯に取り組み、大反響を呼んだドキュメンタリー。坂田記念ジャーナリズム賞特別賞受賞。

目次

第1章 被害者たちの叫び(実名告白が三〇〇〇人をつなぐ;社会に求められる被害者への「理解」 ほか)
第2章 病巣(「支配欲」と「ゆがみ」は加害者の特徴;過激AVに触発されて ほか)
第3章 奪われた笑顔(半世紀を経ても癒えぬ兄から受けた傷;先生は「唯一絶対」の存在だった ほか)
第4章 海外からの報告(夫婦の無念が「ミーガン法」を生む(米国)
被害者を支える「多職種連携」システム(米国) ほか)
第5章 今、法廷で(厳罰求め法廷で語り始めた被害者;法廷に吹き込む新たな風 ほか)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

古古古古古米そっくりおじさん・寺

33
一読、興味本位や怖いもの見たさで手に取った自分を恥じた。この題名よりも単行本の時の『性暴力』というタイトルの方が相応しい(加筆・修正してあるらしいがこちらが相応しいと思う)。読み進めるほどにグロテスクな事例から少しずつ元気を奪われた。きっと今もどこかで被害者(男女を問わず)が生まれているかも知れない。人生や価値観を狂わされた被害者の心中を思うと胸が痛む。ラストの広島の事件に至っては涙が出た。巻末の『性暴力対策Q&A』を読むと、被害者にこれ程の手間をかけさせるのかと知り悲しくなる。理不尽過ぎる。2014/12/09

James Hayashi

20
日本の法律は性犯罪に関しても被告に優しく被害者に冷たい。警察の対応などもそう。証拠がないという難しい問題もあるが、繰り返されている犯罪にほとんど対応がなされていない。被害者の心に負った傷ばかりでなく、精神的負担は長い患いとなる。事件や当たり前のことしか載っていないのであまり参考にならないが、巻末の性暴力に対するQ&Aは多くの人が知っておくべき事だと思う。2021/08/08

バハティ

4
性被害者の受けた傷に対し、加害者のあまりの罪の意識の無さと、酷薄で無責任すぎる第三者の誹謗中傷、軽すぎる日本の刑罰。一度でも性犯罪被害者に対し「被害者もスキがあったんじゃないの?」等を思ったことのある人はぜひ一読してほしい。きっとがらりと考えが変わると思う。2014/02/13

てくてく

4
内容については、性犯罪被害者が置かれている状況や、加害者側の認識と被害者との差、そして海外の性犯罪対策一般が紹介されており、特に珍しいものはない。しかしながら、多くの人にこの問題に関心をしてもらうためにこの一冊の意義は大きいと思う。2014/01/05

TOMTOM

3
被害者と加害者、加害者を取り巻く状況や、数カ国の情勢までを基本的に網羅されていて、情勢学習としてはなかなかの一書だと思います。やはりカナダの取り組みは好きだわ。子育ての取り組みもそうだけど、人と人とのつながりで社会をつくろうとの姿勢が伝わってくる。男女平等と人権の尊重の意識を社会的醸成していくことがなによりの予防・防止策になると思う。この本を興味本位で読む人は合わせて「性犯罪被害にあうこと」も読んでほしいとも思う。2013/07/07

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