中公文庫
芸談・食談・粋談

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 214p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122057944
  • NDC分類 779.13
  • Cコード C1176

出版社内容情報

落語家として初の人間国宝になった昭和の大名人が、江戸文学の泰斗を相手に、芸、食、そして「粋」の本質に至るまで縦横無尽に語り尽くす。

内容説明

「噺家ってやつはひとりひとりでできる商売だからね、むかしからひとのふんどしで相撲とってきたからね」。落語家として初の人間国宝に認定された昭和の大名人・五代目柳家小さんが、江戸文学の泰斗を相手に、芸のこと、食のこと、そして「江戸の粋」の本質にいたるまで縦横無尽に語り尽くした名対談。

目次

序(夫婦ってむずかしいねえ(小林生代子(小さん夫人))
こういうカミさんもらうと得だよ(柳家小さん))
芸(ジャリの時分は…;噺家修業;芸ってえものは… ほか)
食(食い友だち(興津要)
そば
うなぎ ほか)

著者等紹介

柳家小さん[ヤナギヤコサン]
本名・小林盛夫。1915年長野県生まれ。33年四代目柳家小さんに弟子入り。太平洋戦争に召集され、帰還後の47年真打ち昇進し九代目柳家小三治を襲名し、50年五代目柳家小さんを襲名。72年七代目落語協会会長に就任。95年に落語家として初めての人間国宝に認定される。2002年に死去

興津要[オキツカナメ]
1924年栃木県生まれ。49年早稲田大学文学部国文学科卒。51年まで大学院に在籍、教育学部助手。56年同専任講師、59年助教授、68年早稲田大学教育学部国語国文学科教授、94年定年退任、名誉教授。専門は近世後期の滑稽本と明治期の落語、戯作、ジャーナリズム。99年に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

シブ吉

52
落語家の「5代目柳家小さん」さんと興津教授の、今から40年近く前に出された対談本。「小さん」さんを見ると、昔、CMで美味しそうに味噌汁を飲んでいた姿を思い出し、無性に「インスタントみそ汁」が飲みたくなってしまいます。このお二人はとにかく「食い道楽」だけあって、食べ物の話は滅法面白い。序・芸・食と続く、本書の中でも「食」の対談は二人の阿吽の呼吸が感じられ、こちらまで楽しくなってしまいました。そんな対談の中で心に残った言葉、「芸事ってえものは、苦労して積みあげないと、いいものは結局できない・・・」深く共感。2013/06/24

qoop

5
旧知の二人による対談で、落語の章はちょっと硬いが、話題が食い物に移ると途端にテンポが軽く速くなる。友達同士の気が置けない会話を横で聴いているような印象。小さんというと、今でもひとつ話のように弟子の口から大食漢で食へのこだわりの強さが語られるが、そんな小さんが負けを認めた小半治とのエピソードなど、これを生で聴いたらどんなに面白いだろう…と思わずにはいられない話多数。また、最近の味付けは甘過ぎる、もっと塩辛くないと…という点で二人の意見が合うのだが、この辺にこの時代/世代の味覚が感じられるようで、面白かった。2014/02/03

りエナガ

0
隣りに座って飲みながら、お二人の話が聞けたらさぞやオモシロかったろうな・・・正蔵さんとこの牛めし食べてみたい。大友柳太郎さんが後年飲まずに、3時4時までつきあってくれたとか、市川右太衛門さんを殿と呼んでいたとか興味深いエピソードが満載。2016/05/01

gold-fish

0
おかみさんの話で、師匠が帰宅するとぺちゃくちゃしゃべりまくるのをうるさいっていったら、口をトンガラかして怒ってるっていう言葉がなんとも可笑しい。情景が目に浮かぶようだ。子供の頃から語ってたって言うし、出兵しても毎日のように語ってたっていうんだから、これはもう天職って奴だ。談志も偉大とは思うけど、やっぱり小さんを捨て置くわけにはいかないなぁと改めて思う。食べ物の話を得意になって話す小さん。機嫌がいいときの小さんの語りはなんとも人を良い心持ににさせてくれる。2014/10/16

飯田一史

0
五代目のおかみさんが、談志はてこずったけどふんぞりかえっているように見えて本当は気が小さいんだ、と言っていたのがおもしろかった。2014/08/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6719237
  • ご注意事項