中公文庫<br> 正統と異端―ヨーロッパ精神の底流

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中公文庫
正統と異端―ヨーロッパ精神の底流

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  • サイズ 文庫判/ページ数 271p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122057845
  • NDC分類 192.3
  • Cコード C1122

内容説明

キリスト教の歴史にたえずついてまわる正統と異端の激烈な争いは、宗教と政治の不可避的な相反と結合の関係から生まれた。キリスト教会をめぐる異端抗争を解明し、ヨーロッパ人の精神的形成に大きな影響を与えた宗教と政治の緊張関係を再現する、西洋中世史学の名著。

目次

1 問題への出発(ローマ法王権の負い目;正統と異端の理論的問題;キリスト教的正統論争の争点―秘蹟論)
2 論争(グレゴリウス改革と秘蹟論争)
3 問題への回帰(グレゴリウス改革と十二世紀の宗教運動;イノセント三世と宗教運動)

著者等紹介

堀米庸三[ホリゴメヨウゾウ]
1913年2月、山形県に生まれる。東京帝国大学西洋史学科卒業。北海道大学文学部教授等を経て、56年から東京大学文学部教授。73年退官、東京大学名誉教授。75年12月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

37
題名からワルド派やカタリ派といった異端に関する研究書かと思ったが、主にグレゴリオス改革と教学を主にした本であった。前半は教学が中心となっていて門外漢からすれば、頭に手を乗すのが一回だろうが二回だろうが変わらないだろ。というのが正直な感想。神学論争とはこういう事を指すのだな。後半の異端とそれに対する対策は面白く読めた。原始の使徒的生活に帰ろうとするのが、宗教的権威によって否定されるという逆説。これが仏教なら新しく一つの宗派になるのだろうけど。仏教に異端はないけれどキリスト教にはある、という言葉を思い出した。2013/05/30

松本直哉

30
現在でもカトリックの神父の性的虐待(たぶん氷山の一角)がニュースになる。道徳的に堕落した聖職者の授ける秘蹟(洗礼や叙階)は有効か否か。古代以来の論争の末正統とされたのは「違法であるが有効」...まるで一票の格差をめぐる最高裁判決のような詭弁。無効と断ずれば制度そのものが崩壊してしまうからだろう。だが中世の教会のあまりの堕落に業を煮やしたグレゴリウス7世があえて正統を破って頽廃した神父たちを断罪したとき、同時にカタリ派その他多くの異端を生むきっかけになった皮肉。そもそも神父の独身主義に無理があるのだと思う2017/11/16

MUNEKAZ

20
11世紀から12世紀、カトリック教会内部での秘蹟論を巡る「正統」と「異端」のせめぎあいを描いた名著。腐敗した聖職者による秘蹟を認めるか、否か。人は神の道具とみて問題なしとする「正統」に対し、より主観的に腐敗を糾弾し否定する「異端」の論争から、正統たるカトリック教会が教会改革のために敢えて異端的手法を取るダイナミズム。そして改革後は異端者たちを「正統」の立場から否定していく。インノケンティウス三世によるフランシスコ会の承認を、こうした闘争の決着として意義深く捉えているのが印象的。組織論としても読める内容。2021/05/04

鐵太郎

19
西暦1210年の早春、法王イノセント三世(教皇インノケンティウス三世)が、「アシジの小貧者」フランシス(アッシジのフランチェスコ)という修道士と会見したシーンから始まります。中世ローマ教皇権が全盛期を迎えた時代でしたが、そこに至るまでローマ教会の正当性はどう守られたのか、異端と呼ばれる内紛に対し歴代教皇はどう対応したのか。グレゴリウス改革とはなんだったのか。1960年代、堀米庸三氏はこのように時代を描き、解説し、「秘蹟論争」と「宗教運動」について一つの筋道を残しました。最後は冒頭の面会シーン再掲。名著だ。2023/08/19

ピオリーヌ

18
原書は中公新書昭和39年の刊。中公文庫化され、現在でも容易に手に取れるが今回は訳あって原書を読む。神学に馴染みの無い私にとってはなかなか難解なテーマであったが面白く読めた。時代を感じる人名表記も味がある。イノセント三世→インノケンティウス三世。グレゴリウス改革と秘蹟論争を中心に、グレゴリウス七世、ウルバヌス二世、イノセント三世をピークとする中世ローマ教会の歴史が鮮やかに描き出される。2025/02/10

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