内容説明
時効まで二時間となった猟奇犯罪「平成の切り裂きジャック」事件を、ベテラン刑事が回想する。妻と戯れに推論を重ねるうち、恐ろしい仮説が立ち上がってきて…。表題作ほか、妄執、エロス、フェティシズムに爛れた人間の内面を、精緻なロジックでさらけだす全六作品。
著者等紹介
西澤保彦[ニシザワヤスヒコ]
1960年高知県生まれ。米国のエカード大学創作法専修卒業後、高知大学助手などを経て執筆活動に入る。95年に本格ミステリ作品『解体諸因』でデビュー。以降、SF的設定と本格推理の融合や、パズラー的推理など、独自の作風で知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
117
短編集。帯にもあるように西澤さんらしいなって感じ。死に損・九のつく歳なんかがよかった。2016/08/29
papako
45
西澤保彦強化月間。西澤さんらしい短編集。どれも毒がきいていて面白かった。特に表題作と『九のつく誕生日』が楽しめた。いや、どれもよかった!帯に『西澤的灰汁』とかかれているが、初めて帯の文句に納得したかも。こういうのまた読みたい。2015/10/21
H!deking
20
ふぅ~、これも面白かったぜ!全部好みだったけど、死神の話なんかは秀逸でした!なんか疲れたwおやすみなさいw2017/03/31
left7
20
西澤さんには珍しい短編集。長編だと西澤さんの描写の細かさがくどい方に出てしまうことが結構あるのですが、短編なのでくどさがあまりなくて読みやすかったです。結末も最後まで見せない構成はさすが西澤さんという感じでなかなか良かったです。2013/11/14
キムチ猫屋
15
いやいや、嫌ミスでしたね~。どれも「え!!!」って感じの終わり。「九のつく歳」は、まじ「!!!」だった。な~んか、ある意味おもしろい、不思議な空気の、後ろ髪引かれるような、後味は良くない…そんな、でしたわ。2020/03/01